夏は軽快な「モノトーンのワンピース」サラ・ジェシカ・パーカーやナオミ・ワッツに学ぶ着こなし術
ドレスと聞くと、日常からかけ離れたアイテムだと感じる方も多いはず。じつはそのハードルは高いものではなく、おしゃれの醍醐味を教えてくれるもの。世界中のコレクションを取材するファッションジャーナリストの塚本 香さんが、成熟した女性のためのワンピース着こなし術をセレブのスナップとともに解説します。
シンプルなモノクロームで際立つ“仕立て”
コーディネート次第で、オン・オフを問わず重宝するモノトーンのワンピース。シンプルかつスタイリッシュであるからこそ、仕立てのよさやディテールが光ります。カジュアルな足元を合わせて軽快に装うのが、いまの気分です。 〈左〉[アンジェリーナ・ジョリー]アクセサリーで上品さを演出する大人の肌見せ。 素肌が覗く脇腹の控えめなカットアウトが印象的なワンピースをまとった、俳優のアンジェリーナ・ジョリー。リブ生地が体にほどよくフィットしたシルエットに、ラッフルショルダーが華やかさをプラス。甘くなりがちなデザインも黒を選べばシャープな印象に仕上がります。 〈右〉[サラ・ジェシカ・パーカー]ハリのある生地が叶えるクリーンな印象。 ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の25周年記念イベントに、白と黒のバイカラーワンピースで登場した、俳優サラ・ジェシカ・パーカー。ハリのある生地がクリーンな雰囲気を漂わせます。ロマンチックなデザインに黒を利かせることで、モダンな装いが完成。
〈左〉[ナオミ・ワッツ]存在感のある小物がコーディネートのアクセント。 俳優のナオミ・ワッツが着用したのは、パフスリーブがやわらかな雰囲気のフェミニンなワンピース。足元にはボリュームのあるサンダルを合わせて、カジュアルな印象に。黒でまとめたコーディネートに、ゴールドのジュエリーを合わせ、装いにアクセントを添えます。 〈右〉[ケイティ・ホームズ]爽やかな風をはらむ、たっぷりとした布の量感。 シャーリング生地の切り替えが施されたワンピースに、気軽に履けてデイリーに活躍するフラットミュールを合わせた、俳優のケイティ・ホームズ。風をはらみふんわりと膨らんだ、たっぷりとした裾がドレッシーです。リラクシングなムードのなかにもエレガンスが漂います。 つかもとかおり●『ヴォーグ ジャパン』ファッションディレクター、『フィガロジャポン』編集長、『エル・ジャポン』編集長を経て、2015年に『ハーパーズ バザー』編集長に就任。2022年からフリーランスとして活動をスタート。25年以上にわたり、パリやミラノをはじめとする海外のコレクション取材を続ける。 文=塚本香 編集=富澤幸子 須藤幸恵 井田青夏 佐藤彩(婦人画報編集部) 『婦人画報』2024年6月号