目指すは1億回再生 グリーンバックでの異種格闘技戦「巌流島VF」が実現「海外のファンは絶対に見る」
ブランドVS無名の野生が一番面白い
出るか出ないはともかく、この選手が出たら面白い、という具体名を挙げると誰がいるのか。 「面白いか面白くないかっていうのとは別にして、やっぱり名前のある人がいいですね。だから、やっぱり1番はフロイド・メイウェザー(プロボクシング5階級制覇)じゃないかな」 ハードルは高そうだが、実現すれば「レッスルマニアXXIV」(2008年3月、米国オーランド)以来の、メイウェザーの驚きの表情が観られるに違いない。 「そういう顔が見たいですよね。だから、単純にブランドVS無名の野生みたいな、そういう組合せが一番面白いんですよ。例えば120キロのセネガル相撲VSプロボクサーの世界王者とか。そういうのは最高にワクワクしますね」 1年4か月も間、大会を開催していなかったが、その間に巌流島のYouTubeチャンネルには100万回以上の再生回数を弾き出した動画が10本以上確認できる。また、チャンネル登録数もこの1年半で10倍以上の13万人超えを果たした。 「その数がどれだけすごいのかって、正直言って分からないです。要は地上波をやっている時のリアルな感覚だと視聴率20%とか、曙VSボブ・サップ(2003年大みそか、名古屋ドーム)の瞬間最高視聴率43%って、世の中のぐわっと来る感覚があったけど、それとは全然違うものですからね。だから2万回と200万回の違いがよく分からないんですよ。ただ、そういう数字がそれなりにすごいのであれば、自分の方向性は間違ってなかったなと思いますね」 なかでも「もし柔道とボクシングが戦ったら」のショート動画はもうすぐ2000万回再生、「喧嘩最強ボクサー(渡辺一久)in天下一武道会」のショート動画は約1500万回の再生数を弾き出している。 「その数字はほとんど海外からのアクセスです。だから今回の『巌流島VF』をやったら、日本の格オタといわれている人たちからすると、体重はめちゃくちゃだし、ルールめちゃくちゃだし、競技としてめちゃくちゃに見えると思うし、実際そう言われると思うんです。批判のほうが多いと思うけど、海外のファンは絶対に見るんですよ。まあ、だから当面の目標は、目指せ1億回再生ですね」 すでに約2000万回再生された動画もある。1億はそこまで見えない数字ではないだろう。それを踏まえて谷川氏はこう話す。 「自分のやっていることが、競技とは全然違うことだっていうのは自覚しているし、本当にわざとやっているんです。要は、競技にしたくないんですよ。やっぱり武道とか武術ってそんなもんじゃないと思うから」 かつて極真空手を創設した大山倍達総裁は、「極真空手をやっていて、柔道に喧嘩を売られて、負けたら恥ずかしくないのか。ルールが違うから勝てませんでしたなんて通用しないよ」と話していた。 「もちろん、競技としてルールを守ることは当たり前なんですけど、体重差やルールの違いを超えたところに、僕が考える本当の格闘技があると思うから、それをやりたいし、残していきたいんです。それを今の若い子とか、次につなぎたいなって思いますね。僕らの時代は終わっているけど、僕らの知識と経験はそんな簡単に味わえないもんだから、それを少しでも次の世代に伝えていけたらと思っています」
“Show”大谷泰顕