“14年ぶり”のリーグ戦3試合連続無得点から感じる異変 オーストリア最大の名門ザルツブルクは今季もリーグタイトルを逃してしまうのか
昨季はシュトゥルム・グラーツにタイトルを奪われた
オーストリア最大の名門となっていたザルツブルクに異変が起きている。今月6日に行われたチャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第4節ではフェイエノールトを3-1で撃破したが、国内リーグでは3日後に行われたブラウヴァイス・リンツ戦に0-2で敗北。 これにより、国内リーグではヴォルフスベルガー戦(0-0)、グラーツァーAK戦(0-0)に続いて3試合連続で無得点となった。オーストリア『SPORT』によると、ザルツブルクが国内リーグで3試合連続無得点に終わったのは2010年以来14年ぶりのことなのだとか。それも凄い記録だが、ザルツブルクが攻撃部分に問題を抱えているのは明らかだろう。 現在リーグ戦では4位となっていて、首位を走るシュトゥルム・グラーツとは11ポイントの差がついている。もっともザルツブルクの方が消化試合数が2試合少ないが、それでもシュトゥルム・グラーツに差をつけられているのは確かだ。 何より昨季はシュトゥルム・グラーツにリーグタイトルを奪われており、ザルツブルクは2013-14シーズンから続けていたリーグ連覇が途切れてしまった。このペースではシュトゥルム・グラーツの連覇を許すことになるかもしれない。 ザルツブルクといえば若手育成に定評あるクラブだが、今夏もリヴァプールから1180万ユーロで19歳MFボビー・クラーク、MFステファン・バイチェティッチをレンタル、パリ・サンジェルマンから1000万ユーロで17歳DFジョアン・ガドゥ、さらに怪我で離脱してしまったが、サンフレッチェ広島からMF川村拓夢を獲得するなど、市場で積極的な動きを見せてきた。 他にもチームにはコートジボワール代表FWカリム・コナテ、イスラエル代表MFオスカー・グルークなどタレントを抱えているが、いまひとつ波に乗り切れていない。 若手育成とリーグ制覇の両立は難しいミッションだが、それを続けてきたところにザルツブルクの凄さがあった。このままでは今季もピンチだが、ここから巻き返せるだろうか。
構成/ザ・ワールド編集部