【朝日杯FS】アルテヴェローチェ 無傷戴冠へ確かな実力 阪神JF制覇“アルマ”に続く
「朝日杯FS・G1」(15日、京都) 暮れの2歳G1第2弾は朝日杯FS。21年ドウデュース、22年ドルチェモア、23年ジャンタルマンタルと目下3年連続で2戦2勝の馬が当レースを制している。今年の出走馬で該当するのは4頭。なかでも注目されるのが武豊とのコンビで臨むアルテヴェローチェ。阪神JFを制したアルマヴェローチェと1文字違いの馬名も話題となっているが、サウジアラビアRCを完勝するなど実力は確かだ。無傷2連勝の4頭を紹介する。 朝日杯FSで好成績を残している前哨戦が、サウジアラビアRC。昨年までに9回行われているレースだが、そのうち5頭の勝ち馬が、このレースに出走して〈3・1・1・0〉と、全て馬券圏内に入っている。今年の優勝馬がアルテヴェローチェだ。稍重で1分33秒0と勝ち時計は優秀。間違いなく人気になる一頭だ。 騎乗する武豊は「マイルはピッタリ。ここは狙いのレースだから楽しみだよ」と大きな期待を寄せる。快勝した新馬戦から名手の評価は高かった。前走は凱旋門賞騎乗のため佐々木が手綱を取ったが、後方で脚をためて直線大外を豪快に突き抜けた。かなりの大物感を漂わせている。 前走後も順調で4日の1週前追い切りは栗東CWで6F80秒1-11秒1の好時計をマークした。またがった武豊は「いい動きだったね。新馬の時より、力強くなっている」と成長を感じた様子。須貝師も「普段は子どもっぽいところはあるけど、調教は真面目に走る。言うことなし」と合格点を与えた。 さらに追い風が吹いている。8日の阪神JFで同じ大野照旺オーナーのアルマヴェローチェが勝利した。アルマはイタリア語で「武器」、アルテは同じくイタリア語で「芸術」を意味する。たった1文字違いの馬による2週連続G1制覇となるのか。今週も赤地に白星の勝負服が、淀で躍動する。