戦い方が全く思い浮かばない!最後までどうやって勝つか分からなかった「強すぎた敵」
漫画やアニメに登場する強敵には、どのように攻略をするのか考察する楽しさもある。しかし、中には力が圧倒的すぎて勝つイメージが全く湧かないキャラもいると思う。 ■【画像】プロすぎる!中川翔子が筆ペン一発書きで描いた『ジョジョ』集合絵■ それは、周りのキャラとレベルが違いすぎるせいで起こってしまう現象でもある。例えば、鳥山明さんによる『ドラゴンボール』(集英社)でフリーザの完全体を見た時は、そんな衝撃を受けた。 しかし、どんな強敵も最後は倒される結果になることがほとんどだ。そこで今回は、最後までどうやって勝つのか分からなかった強敵を紹介していこう。
■『HUNTER×HUNTER』王直属護衛軍ユピー
冨樫義博さんによる『HUNTER×HUNTER』(集英社)には、数多くの強敵が存在するが、中でも強敵として印象に残っているのがキメラ=アントのモントゥトゥユピーだ。 ユピーはメルエムに仕える王直属護衛軍のひとりで、蟻と魔獣の混合種である。肉体を自在に変化させて触手や腕、翼、眼球などの器官も自在に増やせる。 ユピーの攻撃は一撃でも食らうと死んでしまうほどの威力があり、体は鋼のように固い。そして、注目するのがオーラの量で、ナックルがポットクリンによってユピーのオーラを数値化しようとしたが、「オーラの……底が見えねェ!!!」と絶望するほどである。 そんなユピーを倒すことは難しく、討伐隊も足止めを第一の目的とした。ナックル、シュート、モラウ、メレオロンの包囲網でユピーに挑んだ結果、それには成功したが、ユピーはまったくの無傷。ナックルたちはユピーの心境の変化により生かされて戦いを終えた。最終的には、ユピーはメルエムのもとに駆けつけたために、メルエムが受けた毒に感染して死ぬことになる。 あのまま戦い続けていたとしても全滅は免れなかったのは明らか……。それだけユピーは強く、同じ王直属護衛軍のプフやピトーと比べても強さは別格だと思う。筆者としてはいまだにユピーの攻略方法が思いつかない。
■『うしおととら』最強の妖怪・白面の者
続いては、藤田和日郎さんによる『うしおととら』(小学館)の白面の者だ。妖怪と人間共通の敵で、約800年もの間海底に封印されていた恐るべき存在である。 白面の者は数キロメートルを超える巨大な九尾のような怪物で、尾にはそれぞれ能力がある。そこから繰り出される攻撃はいずれも凄まじく、小さな島など簡単に吹き飛ばしてしまうほどだ。そのあまりにもケタ外れの大きさや強さから、どうやって攻撃をしたらいいのか分からない。 物語終盤、潮はとらと決別して単独で攻撃を仕掛けたが、頼みの綱である獣の槍が破壊されてしまって惨敗。結果として妖怪も人間も大打撃を食らうことになった。その後、体勢を立て直して再戦をする流れとなる。 ここまでは白面の者に勝つイメージが全く湧かなかったが、獣の槍、そして潮ととらのコンビの復活によって希望が見えてくる。多くの人間や妖怪が、白面の者に憎みや恨みの感情だけで向かっていったがそれでは勝てない。白面の者は憎悪を好物としていたからだ。しかしそんな中、とらは白面の者が“陽の存在を羨んで怖がっているだけ”のちっぽけな存在だと看破し、流れを変える。 そこからは、潮ととらたちが自由にのびのびと戦う姿が印象的で、みんなと協力して戦える嬉しさも伝わってきた。ラスボス戦を楽しむというのはあまりないことだが、それこそが白面の者を倒す唯一の方法だったのかもしれない。 潮がこれまでの旅で築き上げてきた人間や妖怪との信頼、自らの成長、とらとの絆の集大成がここにある……そんな感慨深い最終決戦だった。