巨人・阿部監督（中央）

　巨人・阿部慎之助監督（45）はDeNAとのクライマックス・シリーズ（CS）ファイナルステージ開幕前日の15日、東京ドームでの練習前にナインを集めた円陣でこう訴えた。 　「勝っても負けても、とにかく最後には自分たちが勝つんだと、そこだけはしっかり腹を据えてやっていこう」 　厳しい戦いは予想される。左脇腹付近を痛めている吉川は、CSを欠場させることを決めた。「もう登録はしない。日本シリーズもどうかなっていうところ」。今季全試合に出場した二塁手を欠くのは非常に痛い。シーズン最終戦から約2週間空いたことも「どういう調整をしたらいいか正解が分からない」と語った。勝ち上がってきたDeNAの勢いも感じている。それでも、最後は絶対自分たちが勝つと信じて戦う。その思いが、壁を破る原動力となる。 　戦いへ向けては「いつも通り。特別なことはしない。（投手は）シーズン通りに投げてくれればいい。打者も取れる1点を取りにいく。それだけです」と話した。最少失点に抑え、泥くさく1点を奪いにいく。シーズンと同じように戦うことが、勝利への何よりの近道だ。その中で大事にしたいこととして「流れをどう自分で読み取るか」。いい流れはしっかりつかむことを心がける。 　「すごくワクワクしています」。決戦前日の心境を指揮官はこう語った。ナインはきっとやってくれると信じている。日本一まであと7勝。阿部野球を貫き、頂点へ向かっていく。