セクシークイーンが“電撃”引退を表明 アン・シネ涙をこらえ「家族の時間を大事に」
◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日(22日)◇利府GC (宮城)◇6638yd(パー72) 【画像】日本デビューは2017年。ノースリーブでギャラリーを魅了しました 2017年から日本ツアーで戦ってきたアン・シネ(韓国)が今大会を最後に現役選手としてピリオド。電撃引退を表明した。 今大会は2週後の「スタンレーレディスホンダ」以降の出場順位を入れ替える第2回リランキング前最後の試合で、アンはリランキングで43位にいた。例年の目安として30位前後までが残り試合に出場できており、今大会で最低でも単独3位(90pt付与)に入る必要があった。 9ホールのみのプレーとなったこの日は2アンダー13位からの浮上を目指し、ティオフ。出だし10番でボギー、12番でダブルボギーをたたくなど1バーディ、2ボギー1ダブルボギーの「39」で回った。ホールアウト時点で1オーバー29位になる。 「トップ3に入ろうと頑張ったけど、こういう結果に終わって『ここまでかな』って感じた」と悔しがった。
アンは韓国ツアーで「セクシークイーン」と呼ばれ、17年から日本ツアーに参戦。同年は出場14試合で賞金ランク83位だったが、20年からコロナ禍の影響などで日本では4年間出場がなかった。 「ちょっと悔いが残っていて、もう一回日本でプレーをしたい」と昨季の予選会に挑戦して復帰したが、今季は前週まで出場15試合でメルセデスランキング98位。「私もセカンドキャリアを考えないといけないような時期。とりあえず自分のゴルフに一区切り。お父さんがいま闘病しているので、ひとまず家族の時間を大事にしたい」と覚悟を固めた。 日本ツアー通算出場56試合でトップ10は今年3月「アクサレディス」の10位だけ、1度もシードを獲得できなかったが、いつも笑顔を忘れずファンへの気さくな対応で人気を集めた。 韓国も含めて“引退セレモニー”を行う予定はなく、「4年間ちょっとお会いできなかった方たちに今年会えた。ちょっと寂しいですけど感謝の気持ちを込めながら今年はプレーをしていました」と時には涙を我慢する姿を見せながら、最後は晴れ晴れしく笑顔で話した。(宮城県利府町/石井操)