特集「キャッチ」育児疲れの悲痛な叫び「少しでも離れたい」1泊2日から家庭で預かる「里親ショートステイ」で支える 福岡
NPOと福岡市が連携
積み重なった子育て疲れが、深刻なケースに転じることをくい止めるため“必要な受け皿”。福岡市も児童養護施設や乳児院などで、宿泊付きの短期預かりを受け入れていますが、十分に枠を確保できない状況が続いていました。 そこで2年前からNPOと福岡市が連携し、里親の自宅にも短期間、子どもを預けられる制度を整えたのです。申し込みの受け付けは地域の区役所です。NPOのスタッフは区役所から連絡を受け、地域の里親とのマッチングをします。 ■橋本さん 「お母さんとの関係がということで。」 ■スタッフ 「週末ではなく平日で、5年生。」 ■橋本さん 「大きい子ですもんね。」
「里親ショートステイ」が本格始動した2022年から、短期預かりの利用日数は一気に増加しました。福岡市によりますと、2023年の1年間に「里親ショートステイ」を利用した世帯のうち、およそ7割はひとり親世帯だったといいます。
■里親の女性 「オラフ、お顔は赤だっけ。赤塗っちゃった。」 ■女の子 「赤でもいいよ。」 福岡市の里親が月に1度、1泊2日程度預かっている4歳の女の子です。母親はシングルマザーで、病気の療養のため「里親ショートステイ」を利用しています。
■シングルマザー 「やっぱり一人で育てるというのは結構大変。ワンオペは本当に大変だなというのはすごくあって、何かあった時に頼れる最後の頼みの綱じゃないですけど、(里親ショートステイは)絶対あった方がいいなとすごく感じていて。」 ■橋本さん 「私たちの感覚としては、8割くらいは育児に疲れてちょっと休みたいという方の利用が多いなと感じています。親御さんが疲れていったり、いろんなきつい状況が重なると、誰にでも不適切なことが起こったりするので、虐待予防、未然に予防していくという意味でも、里親ショートステイを気軽に使えるようになるのはすごく大事だなと思っています。」 全力で子育てする親が失いがちな、心のゆとり。「里親ショートステイ」はそのゆとりを生み出し、幸せな子育てにつなげる制度として親たちに手を差し伸べています。
里親ショートステイを利用できるのは、福岡市内に住む0歳から18歳未満の子どもを持つ親です。預かり期間は、原則として最大7日間です。生活保護の受給世帯と住民税が非課税の世帯、ひとり親世帯は無料です。その他の世帯は、1日あたりで2歳未満の子どもが5350円、2歳以上の子どもが2750円です。利用を希望する場合は、最寄りの区役所に連絡をしてください。 ※FBS福岡放送めんたいワイド2024年11月6日午後5時すぎ放送