エアコン暖房を「つけっぱなし」にしたら、電気代はいくらかかる? FPが試算してみた
設定温度で電気代は変わる
前出の試算では設定温度が20度であるため、1日中つけっぱなしにしても、電気代は124円と比較的安く済んでいます。エアコンの暖房の場合、設定温度を1度上げると約10%消費電力が増えるとされています。この考え方で単純計算すると、設定温度を24度にした場合は、40%増えることになり、174円になります。24時間稼働すると、231円です。 そのため、1度でも設定温度を下げれば節約につながるので、加湿器やサーキュレーターを併用して暖房効果を上げてみるのはいかがでしょうか。加湿器は湿度を上げることで体感温度を上げることができ、サーキュレーターは温度ムラをなくすことで暖房効率を上げることができます。 サーキュレーターの消費電力は、1時間あたり0.8円程度です。加湿器は、種類によっては電気代が高めのものもありますが、適度な湿度を保つことの快適さを考えれば、節約より優先してもよいのではないでしょうか。
エアコンつけっぱなしの方が電気代を節約できるケースとは?
エアコンは、運転を開始した直後が一番電力を消費し、外気温と設定温度の差が大きいほど消費電力が多くなります。そのため、外気温によってはこまめに入り切りをすると、かえって電力を消費してしまうことがあります。 エアコンの電気代は、外気温が3度よりも低い場合は、つけっぱなし運転がお得で、3度以上の場合は、こまめに消す運転がお得であるとのシミュレーション結果があります(※)。 3度を下回るような寒い日は、ちょっとした外出ならエアコンをつけっぱなしの方が節電になる場合があることを覚えておくとよいでしょう。 ※パナソニック調べ。室内温度24度、暖房温度設定24度、電気代27円/kWhでのシミュレーション結果(出典:パナソニック)
まとめ
エアコンは、設定温度を維持するための消費電力量を比較的抑えられるので、1日中つけっぱなしにした場合でも、電気代は100円~200円台で済むことが分かりました。しかし、年間にすると数万円になるので、長時間使わないときは切る、暖房効率を上げる取り組みをするなど、無理のない範囲で節電につなげていきましょう。
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