22年全米女子アマ優勝の馬場咲希が国内プロ初戦 過酷な米下部ツアーも週６ステーキで乗りきる
女子ゴルフの22年全米女子アマチュア選手権で、日本人2人目の優勝を果たした馬場咲希（19＝サントリー）が、11日開幕の富士通レディースで、国内女子ゴルフツアーにプロとして初出場する。 開幕前日の10日、会場の千葉・セブンハンドレッドC（6697ヤード、パー72）で行われたプロアマ戦に出場。プロ1年目の今季、主戦場だった米下部ツアーでもプロアマ戦は経験したことがあるが、国内ツアーでは初出場で「楽しかったです」と、初々しく話した。「エプソン（米下部）ツアーは、ギャラリーさんがあまりいないので、日本のギャラリーの皆さんの前でプレーできるのが、すごい楽しみです」と、笑顔で意気込んだ。 主戦場の米下部ツアーで年間ランキング10位以内に入れば、来季は米レギュラーツアーに昇格できていたが、わずかに届かなかった。今月6日（日本時間7日）まで行われた最終戦で、単独3位以内なら昇格切符を手にしていたが8位。来季のレギュラーツアー出場権をかけて、12月の最終予選会（米アラバマ州）に回ることになった。その中で、主催者推薦で今大会に出場することになった。 その最終戦は連日、気温40度超えの暑さに見舞われるなど「日本では経験することがない」という過酷な状況でプレーした。しかも、日本では常に同行してくれた父哲也さんも不在で単身渡米。日常生活のサポートなどはしてくれるマネジメント担当者はいるが、コースでは1人きり。「全部、自分で考えてやらないといけなくて、精神的にも大変だった」という。そんな中でも、多い時は週6度も9オンス（約250グラム）のステーキを食べて栄養補給。アマチュア時代はやせやすかった夏場も、体重をキープし、ボランティアのキャディーが不在の時は、1人でバッグを押して回るなどタフな1年間が自信を植え付けた。 「コースに対して、2年前はそこまで、バンカーやラフのことまで考えていなかった」。自ら考えることでマネジメントの幅、視野も広がった。アマチュアの高校生だった2年前とは違う。約1年ぶりに、国内のファンの前で心身ともに成長した姿を見せるつもりだ。【高田文太】
