トランプ氏通商政策、豪経済も影響免れずと財務相 生産・物価など
Renju Jose [シドニー 11日 ロイター] - チャーマーズ豪財務相は11日の講演で、トランプ次期米大統領の通商政策が貿易戦争につながった場合、豪州も影響を免れないと述べる見通し。 トランプ氏は選挙戦で、全ての輸入品に10%、豪州最大の貿易相手国である中国からの輸入品にはさらに高い関税を課す方針を掲げた。この計画が実施されれば、消費者物価を押し上げるとみられる。 ロイターが確認した講演の抜粋によると、チャーマーズ氏は「特に短期的に、豪州は小幅な生産減少と追加の価格圧力を想定すべきだ」とし、「柔軟な為替相場や独立した中央銀行など豪経済の特徴がこうした状況を緩和する一助となるだろうが、貿易摩擦激化の影響を免れることはできない」と述べる。 また、貿易戦争が生じた場合の影響や世界経済に打撃を及ぼし始める時期を現時点で予想するのは困難だが、豪州は十分に用意ができていると強調する。 豪準備銀行(中銀)のブロック総裁は先週、米国の選挙が豪国内のインフレに与える影響を判断するのは現時点では難しいと述べた。