中村獅童「振り子」大阪の舞台挨拶で「思わず泣いた」
描かれている時代は日本が一番元気だった頃
MCから撮影時のエピソードを尋ねられると、「撮影中に、3回ぐらい雨が降ってきたことがありました。普通の作品ならそこで撮影が中止になるんですが、監督の判断で『本当の雨があってもいいじゃないか』と撮影を続行したんです。撮影中に雨が降るというのは最悪のことなんですが、雨が逆によかったんじゃないかと思うほど、自然にも恵まれました」と中村獅童。 竹永監督は、「原作のパラパラ漫画は4分、どうやって映画にするか。でも、あの原作にはひとつのライフストーリーが入っています。人の一生は右か左か、つねに選択の繰り返しです。この作品はひとりの男の後悔のストーリー。そのなかで、何が大事かと言うと『家族の人生』を描くこと」と思いを述べた。 最後に中村獅童は「感情移入して見てもらいたいです。女性のお客さまは後半、(大介に)いらつくと思う」と予言。小西真奈美は、「映画祭に参加させて頂いた時、初めて観客の皆さんと見たんですが、それ以来初めてこうして皆さんに見て頂けるので、とてもうれしい」と笑顔を見せた。 竹永監督も、「2人のお芝居を見て頂くともに、描かれている時代が昭和の1970年代から85年、日本が一番元気だった頃で、そういう時代の移り変わりを経て2人がどうなっていくのか、というのがひとつのストーリーになっていて、それも懐かしみながら、楽しんで頂きたいと思います」とアピールした。 『振り子』は28日から「TOHOシネマズなんば」ほか、全国順次公開。 (文責/フリーライター・北代靖典)