『GO HOME』真と婚約者・慎一の過去が明らかに 大粒の涙とともに流れる大島優子の思い
ドラマ『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』(日本テレビ系)第4話では、真(大島優子)の婚約者・慎一(福田悠太)との過去とその消息が明らかになる。 【写真】慎一(福田悠太)と話す真(大島優子) 13年前に福島で消息を絶った慎一のことは第2話から少しずつ描かれてきていた。バイク事故で亡くなった葉山聡(濱田龍臣)が持っていたお守りが、過去に真が福島で慎一と一緒に買ったものであることをきっかけに、真は桜(小芝風花)に慎一とのことを初めて打ち明ける。 慎一は週刊誌の記者で真の同僚。慎一が書いた記事で加害者の娘が自殺未遂をしてしまったことで彼の心は壊れてしまい、出版社を辞めて福島の実家に帰った。「誰の力にもなれない。誰も幸せにできない」とじっと遠くを見つめる慎一は「もう来ないでくれ」と真に別れを告げ、それから震災が起こった。慎一が生きているのか死んでいるのかも分からず、真の時計の針は2011年から止まったまま、前に進めずにいた。 真が今の部署を志願した背景にも福島が関係していた。震災の後、何度も慎一を捜しに被災地を訪れていた真。そこで出会った親子の家族の遺体を真が見つけた。死を目の当たりにしながらも、家族が伝えた「ありがとう」の言葉が、真を今の部署に志願させていた。 慎一の消息は思わぬところから見つかることとなる。葉山のパソコンから震災直後の動画が見つかり、そこに慎一が映っていたのだ。最後まで逃げ遅れた被災者を津波から避難させる慎一の姿。13年の間、真の心にゆっくりと積み重なっていた思いが大粒の涙となって溢れ出る。映像をもう一度確認するために「拡大できますか?」と口にする真の震える声がその心情を伝えていた。当時まだ小学生で動けずに泣いていた葉山を励まして救ったのも慎一。お守りを葉山に握らせ必死に鼓舞する慎一は、一生懸命に誰かの力になろうと、生きようとしていた。 再び被災地を訪れた真は慎一の亡くなった福島の海に献花を供える。手を合わせる真の横には微笑む慎一の姿が。その気配に気づいた真は「おかえり」と投げかける。その微笑みが示すのは止まっていた彼女の時計の針がゆっくりと進み出し、前を向くことができたということだ。いつも通りどうでもいい口喧嘩を桜としている真を見て安堵する利根川(吉田鋼太郎)たち。その時、桜のスマホには母・葉月(鈴木杏樹)からの着信がきていた。 桜の過去については以前より自殺未遂と思われる過去がインサートされてきており、第4話では真が婚約者とのことを話したのを受けて、桜も自身の意を決して過去を真に打ち明けようとするが真が寝てしまったために話が中断していた。「私もね、過去に縛られてるんだ。ある人の身元をずっと調べてて。名前も年齢も分かんない。その人と出会ったのは私が……」というところまで。第2話のラストで桜は名前のない墓石に手を合わせていたが、そのこととも関係があるのだろうか。
渡辺彰浩