アドテスト、2回目の上方修正で営業益2倍へ AI向け伸長
Ritsuko Shimizu [東京 30日 ロイター] - アドバンテストは30日、2025年3月期(国際会計基準)の連結営業利益予想を1380億円から1650億円(前年比2倍)に引き上げた。上方修正は今期2度目。AI(人工知能)関連向けの高性能な半導体需要が増加し、試験装置も伸長している。IBESがまとめたアナリスト18人のコンセンサス予想の平均値は1473億円で会社予想はこれを上回った。 AI、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)向けは引き続き堅調な需要を見込んでいるものの、AI、HPC関連以外の半導体需要は依然として軟調に推移しているという。2024年の半導体試験装置市場の見通しは、7月時点から引き上げた。 同社も異なる種類の複数の集積回路を1つのパッケージに集約したSoC向けは7―9月期から製品の供給ペースを引き上げ、メモリ向けも供給体制を整備することで対応している。SoC向け売り上げ見通しは7月時点の予想から320億円、メモリ向けは同30億円上振れるとした。 下期の想定為替レートは1ドル=140円(通期では147円・前期実績は143円)、1ユーロ=155円(同161円・155円)。 24年7―9月期の連結売上高は1905億円(前期比37%増)、営業利益は同2倍の636億円となり、四半期ベースで過去最高となった。24年4―9月期の連結営業利益は前年同期比2.7倍の948億円だった。 また、900万株(発行済み株式の1.2%)、総額500億円を上限とする自社株買いも発表。取得期間は11月1日から2025年2月26日となっている。同社は24―26年度の3カ年で総還元性向50%以上を目標として打ち出している。 *会社発表の決算要旨は以下でご覧いただけます。https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241029504544.pdf