ステランティス、7-9月期の売上高27%減-北米の在庫削減は進展
(ブルームバーグ): 欧米系自動車大手ステランティスは31日、7-9月期(第3四半期)の純売上高が前年同期比27%減の330億ユーロ(約5兆4700億円)だったと発表した。主要市場のほとんどで出荷台数が減少したことが影響した。
純売上高はアナリスト予測の359億ユーロを下回った。出荷台数は、同社が肥大化した在庫の縮小に取り組んでいる欧州や北米を含む地域で減少した。
10月初めにステランティスの最高財務責任者(CFO)に就任したダグ・オスターマン氏は電話記者会見で、第3四半期の業績は「明らかに当社の潜在能力を下回ってるが、米国での在庫削減と市場シェアの改善は順調に進展している」と述べた。10月は販売台数で前月比約10%の改善を見込んでいるという。
ステラティスは、競合他社よりも大幅な値上げを行った後、米国と欧州における新モデルの投入遅延、製品リコール、市場シェアの縮小に直面している。同社は9月30日、通期の利益率見通しを引き下げていた。
ジープやフィアットなどのブランドを傘下に持つステランティスは10月、主要市場である北米の36%減を筆頭に第3四半期の車両出荷台数の減少を報告した。一方、31日の発表によると、10月までの4カ月間で、北米のディーラー在庫を8万台余り削減した。
オスターマン氏は、経営陣が在庫縮小と市場シェア回復に向けた柔軟性を確保できるよう、通期業績見通しの範囲を狭めることには反対したと説明。また、配当政策を堅持し、来年度には自社株買いを検討する可能性もあるとした。
原題:Stellantis Revenue Plunges on Lower Shipments in Europe, US (1)(抜粋)
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Albertina Torsoli