【大分】「194km死亡事故裁判」 捜査した警察官が証言
大分朝日放送
時速194キロで車を運転して起きた事故が危険運転にあたるかどうか問われている裁判員裁判。 5日の初公判に続いて6日は2回目の裁判が開かれ、捜査をした警察官が法廷に立ちました。 2021年2月、大分市大在の県道で当時19歳の男が運転する車と交差点を右折していた車が衝突し、小柳憲さん(当時50歳)が亡くなりました。 男は5カ月後に過失運転致死の罪で起訴されましたが「時速194キロという重大な交通の危険を生じさせる速度で直進した」などとして2022年12月に危険運転致死罪に切り替えられました。 5日大分地裁で開かれた裁判員裁判の初公判では、被告側が過失運転致死は認めたものの危険運転致死には当たらないと起訴内容を一部否認していました。 6日2回目の裁判が開かれ、事故を再現する実験に携わった警察官が証言台に立ちました。 警察官は「法定速度の時速60キロで走った時を現場で。150キロで走った時の比較をサーキットで実験し、速度が上がると揺れが大きく、運転操作を誤る可能性が高まる」などと主張。 一方弁護側は「実験に使われたのは、被告の車とは別の車種で空気圧やハンドルの遊びが違う」などと主張しました。 裁判を傍聴した道路交通法に詳しい専門家は。 (福岡大学法学部 小佐井良太教授) 「前例がない事件について検察が立証しようと試みていて、そのためのさまざまな工夫が垣間見えた。(弁護側は)こういうところはどうかと指摘をしていく。検察側と弁護側のせめぎ合い、そのような1日だった」 3回目の審理は8日に開かれ、28日に判決が言い渡される予定です。