亀田問題の議論終了 JBCが今月下旬に最終処分決定
亀田陣営は、なぜ報告しなかったのか
亀田大毅のWBA、IBF世界Sフライ級王座統一戦で起きた問題について、JBC(日本ボクシングコミッション)は10日、都内で倫理委員会及び資格審査委員会を開き、亀田ジムの吉井慎次会長、嶋聡マネージャー並びに同ジムの代理人弁護士らの当事者を呼んだ上で問題となっている事象に関して意見を聞いた。 統一戦はWBA王者のリボリオ・ソリスが計量に失敗したため、同王座は剥奪。それでも試合は行われ亀田大毅は判定で敗れたが、保持していたIBF王座は防衛となった。事前に「負ければ空位」と報道されていたため大混乱を招いたが、亀田陣営は「負けても防衛の見解は、前日のルールミーティングで確認されていた」と主張。その後、独自調査をした上で、それを裏づける状況証拠を文書で発表した。 対してJBC側は、ルールミーティング後、JBCの森田健・事務局長が同席の上でIBFの立会い人のリンゼイ・タッカー氏が取材に答えた「負ければ空位」という見解が、事前の共通認識だとしてきた。その相違点について、再度、亀田陣営に確認した模様だ。 ただJBC側は「事前に知っていた」「知らなかった」を処分を決めるための遡上に載せる考えはなく、では、なぜ事前に負けても防衛と知っていたのにJBC及びチケットを購入したファンに報告をしなかったのかという亀田プロモーションの興行主催者としての道義的責任を問題視。その点についての意見も聞いた様子。 またJBC側は、試合直後にIBFのタッカー氏が、一転、「負けても防衛」と語った記者会見についても、当初、亀田大毅の出席予定だった場所で行われたことから、その混乱を招く原因となった会見が開かれることをJBCに報告しなかったことも「ルール違反だ」との認識を持っていて、それについての説明も求めた模様。JBCは、試合の管理者であるJBCの許可がなく行われた記者会見は、オフィシャルなものとしては認められないという立場に立っている。