「城が大好き」人気気象キャスターが厳選、その地の気候が生み出した「風光明媚」な2つの城
もう1つは、性質が違う空気がぶつかる前線の近くで、湿った暖かい空気が冷たい空気に冷やされることによって水蒸気から水滴に変わる「前線霧」です。 瀬戸内海で霧が出やすいのは、3月から7月にかけてです。霧の発生日数は、春先から一気に増え、梅雨明けとともに急激に減ります。 晴れている日に陸から瀬戸内海を見ると、瑠璃色の海の美しさに心が洗われます。 ただ、船乗りにとっては難しい海だそうです。理由の1つは霧。濃い霧が出ると、20~30メートル先が見えないこともあります。
さらに航海を難しくしているのは、潮の流れです。大小の島がたくさんある瀬戸内海は、地形や潮の満ち引きによって複雑な潮流が生まれます。 ■複雑な気象を知り尽くした村上海賊 「鳴門の渦潮」もその1つ。昔の船はエンジンがなかったので、今よりずっと航海が難しかったはずです。村上海賊は、海賊といっても略奪をメインとするパイレーツではなく、瀬戸内海の水先案内人として、収入を得ていたそうです。 春の雲海を見るには 時期:春先から梅雨明け(3月から7月)
条件:前日が雨で、翌朝、晴れたときがチャンス! ① 「移流霧」(海霧)の発生=気温が高くなるとき、暖かく湿った南西風が吹くとき ② 「前線霧」の発生=低気圧や前線が九州や四国・中国地方にあるとき 出典:『瀬戸内海の気象と海象』(海洋気象学会発行/2013年) 愛媛県 今治城(県指定史跡) 愛媛県今治市通町3-1-3 JR予讃線今治駅から、せとうちバスで「今治城前」下車 戦の施設だったお城に、月を愛でる場が誕生。お城から眺める月、暗闇に浮かぶお城と月の競演、どちらも情緒があります。
平和な時代ゆえの風情 松本城は、徳川家康から豊臣秀吉に主君を替えた石川数正と息子・康長が大規模な改修をしました。大天守、渡櫓(わたりやぐら)、乾(いぬい)小天守は、戦国時代末期の1590年代にできたと考えられています。 江戸を治めていた家康を見張るための秀吉側のお城で、長野県にある上田城や高島城、小諸城などとともに、秀吉は「江戸包囲網」を形成していたそうです。 地盤が弱い場所なので、1000トンもの重さがある大天守を支えられるように、実は天守台の石垣の内側には16本の太い丸太杭が立てられていました。また、石垣が沈まないように、堀底に丸太を筏のように敷きつめて、その上に胴木を2本置いてから石垣を積んでいます。