日大がOB除外でアメフット部新監督・コーチを公募も不透明な問題点
現在、保健体育会審議会事務局長の職を解かれ部長待遇となっている内田正人氏の後を受けて責任者となっている人物は、アメフットに詳しくない。しかも、応募の締め切りまで、10日間しか期間がない。7月末の関東学連への登録締め切りに間に合わせようとしているのかもしれないが、なぜ今頃になって公募なのだろう。 また内田前監督の息のかかっていないOBならば日大OBでもOKではないのか? 公募に関してのすべてが説明不足。公募を行うなら記者会見を開くべきで相変わらず不透明な問題点が多い。 実は、今回の応募要綱には、なぜか英文のものが用意されている。幅広く門戸を開き、外国人指導者の応募も念頭においているようなのだが、大学側が、すでに次期監督として外国人をリストアップしており、その人選に関しては、甲子園ボウルで活躍した元OBで、日大の理事に名を連ね、株式会社・日大事業部を牛耳っていると言われる人物が、自らの“ハワイ人脈”で探してきたとされている。この人物は、“最高トップ”田中英壽理事長の側近で、一部週刊誌で“黒幕”と騒がれている人物だ。 OB会サイドが推薦している候補を「OBを除外する」という公募規定に沿って排除しておき、すでにリストアップしている外国人指導者を監督に据えることを正当化するために、わざわざ公募という手のこんだ体裁を繕って、英文の応募要綱まで用意したのではないか、という見方があるのだ。 公募と言えば聞こえはいいが、その選考のプロセスをガラス張りにしなければ「出来レース」への疑念は晴れない。選考委員には、先日OB総会で立ち上がった委員会のメンバーを加える必要もあるだろう。 大塚学長は5月25日の記者会見で、新監督、コーチの選定について「学生の意見もあろうかと思いますので、部長とか関係者で、実際に学生たちの生の声を聞かないと。学生たちの意見を全面的に取り入れる? 今回はそうしてあげたい」という意見を口にしていた。その言葉に嘘のない選考でなければ、日大アメフット部の再建の見通しなど立たないだろう。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)