【乳幼児突然死症候群】こども家庭庁が5年ぶりに“寝かせ方”を大幅改定 発症率下げる3つのポイント
スヤスヤと眠る、赤ちゃん。 お昼寝をしていたのは、名古屋市中村区の中村保育園の0歳児クラスの園児です。 赤ちゃんを見守る際、看護師はあることに注意しているといいます。 中村保育園の看護師 「乳幼児突然死症候群のことも気を付けて、いつも視診と触診で園児の様子を確認しています。うつ伏せで寝ていたら、あおむけにするようにしています」 この時期から注意したいのが、乳幼児突然死症候群(SIDS)です。 乳幼児突然死症候群とは、何の予兆や既往歴もないまま、乳幼児が死に至る、原因のわからない病気。厚労省によると、乳幼児突然死症候群で亡くなった乳幼児は、2023年は48人で、乳幼児の死亡原因の第5位となっています。 愛知県によると、県内では、2023年が1人、2022年が5人、2021年が4人亡くなっていて、いずれも1歳の子どもだということです。
もしもの場合・・・名古屋の保育園の対応は
中村保育園では、15分おきに保育士や看護師が呼吸や体温をチェック。もしものことがあったときの対応として、AEDを使った救命救急講習を実施しています。 また、突然起こる乳幼児突然死症候群の原因や、子どもの様子がおかしい場合の対応方法などを知ってもらうため、0歳児クラスに入園する園児の保護者に資料を配っています。 中村保育園 宇都宮美智子園長 「病気を知ってもらうことが大切。熱が出たら病院に連れて行けばいいという、単純なものではないところが怖いので、保護者には頭の片隅にでも覚えていてくれて、もしものことが起きた場合に対応できるようになってほしい」 7年ほど前、宇都宮園長の知り合いの乳児が、母親の近くで寝ていたところ、乳幼児突然死症候群を発症し、亡くなったといいます。元気がいい乳児で、突然の出来事だったということです。
発症率を下げる3つのポイント
こども家庭庁は、11月を対策強化月間として、乳幼児突然死症候群の発症率を下げるために、3つのポイントを呼びかけています。 まずは、「タバコはやめる」。 妊婦自身の喫煙や、周りの人が吸ったタバコの副流煙を妊婦が吸う「受動喫煙」も生まれた後に乳幼児突然死症候群を発症する要因に。 次に、「できるだけ母乳で育てる」。 母乳で育てられている赤ちゃんのほうが発症率が低いことが研究でわかっているということです。 最後に「1歳まではあおむけに寝かせる」。 こちらも、研究でわかっていることだということです。うつ伏せ寝、あおむけ寝のどちらの態勢でも起こっているものの、あおむけに寝かせたほうが発症率が低いといいます。