救急車の適正利用を 田辺、白浜消防本部が啓発、和歌山
救急医療週間(今年は8~14日)に合わせ、和歌山県の田辺市消防本部と白浜町消防本部は、それぞれ管内で啓発活動を実施し、救急車の適正利用などを呼びかけた。 【消防機器の開発で入賞 ホースの落下防ぐ、和歌山県田辺市消防本部の記事はこちら】 ■一日救急隊長を任命 田辺 田辺市消防本部は9日、紀南病院看護部長の岡地美代さん(59)を一日救急隊長に任命した。岡地さんは、市医師会の職員らとともに、同市新庄町の紀南病院で、応急手当ての方法を紹介する冊子や救急車の適正利用を呼びかける啓発品を配った。 市消防本部で任命式があり、戎嶋健消防長が岡地さんに辞令と「一日救急隊長」と書いたたすきを手渡した。 岡地さんは「本当に救急車で搬送しないといけない人のために、救急車の適正利用をお願いしたい」と呼びかけた。 市消防本部によると、昨年1年間の救急搬送者は5331人。このうち半数超の2977人は、入院を必要としない軽症だった。市消防本部は、救急車を呼ぶべきか迷った場合は、市救急安心センター事業(#7119)へ電話するよう呼びかけている。 ■野球少年も協力 白浜 白浜町消防本部は8日、町内3カ所のスーパーマーケット入り口で、救急車の適正利用や心肺蘇生法を知ってもらうための啓発をした。 西牟婁郡医師会が協力した。地元の学童野球チーム「白浜クラブ」の小学生5人が、救急車の正しい利用を呼びかけて買い物客に啓発品を配った。 白浜クラブの選手で白浜第二小3年の島津湧人君は「もし自分が119番通報する時は、落ち着いて『助けてほしい』と伝えたい」と話した。 町消防本部警防係の小嶋裕也さん(47)は「救急車を呼ぶ場合は、ためらわず、慌てずに落ち着いて話してほしい」と話した。
紀伊民報