子どもへの暴言を受け「これ以上しゃべるなという思い」で犯行に至る 鶴岡市の母親殺害遺棄事件
山形放送
母親を殺害して鶴岡市の施設敷地内に遺体を遺棄したとして殺人などの罪に問われた男の裁判員裁判は26日、被告人質問が行われました。男は「母に申し訳ないことをした」反省の弁を述べました。 この裁判は去年10月、東京都千代田区六番町の会社役員・榎本虎太郎被告(41)が同じマンションに住む母の萬里子さん(当時76)の首を絞めるなどして死亡させ、自身が経営する鶴岡市の高齢者施設の施設内に遺棄したとして殺人と死体遺棄の罪に問われているものです。 これまでの公判で榎本被告は起訴内容について概ね認めたものの、母に対する殺意については否定していました。 3日目は被告人質問が行われました。弁護側の質問に榎本被告は、母親からの暴言が犯行直前に自身の子どもに向けられ「これ以上しゃべるなという思いで犯行に至った」と語りました。また、「本当に母には申し訳ないことをした。深く反省しています」と反省の弁を述べました。 一方、検察側から「母親の子どもへの暴言は、認知症の影響とは思わなかったのか」と問われた榎本被告は、「その時は冷静に考えることができず、認知症だからといって見逃すことはできなかった」と述べました。 27日は論告・求刑までが行われ、判決は7月4日に言い渡される予定です。