Jリーグクラブ初のコンディショニングプログラムが市民の健康増進に貢献 徳島ヴォルティスが美馬市版SIB中間取りまとめ
徳島ヴォルティスは6月28日、2019 年度から23年度の5年間取り組んできた「ヴォルティスコンディショニングプログラム」の中間取りまとめを公表し、同プログラムが徳島県美馬市民の健康増進に貢献していることを明らかにした。 同プログラムは、美馬市民の健康の維持・増進に寄与し、将来的な医療費・介護給付費の削減につなげることを目的としたもの。 Jリーグクラブ初のヘルスケア分野のソーシャルインパクトボンド(SIB)を活用し、美馬市、大塚製薬との協働で、姿勢の悪さや肩痛・腰痛などの慢性的な痛みを感じる20歳以上の市民を対象に実施された。 SIBは、地方公共団体が抱えている社会課題を民間企業に委託し、第三者評価機関による評価を受けて地方公共団体がその対価を民間企業に支払うスキームとなる。 同プログラムの総括の報告書は、今後、日本政策投資銀行と日本経済研究所との連携で、データ解析やアンケート調査などの詳細調査を経て本年度末に公表される。 中間取りまとめでは、参加者数が延べ1279人に上り、そのうち実参加者数が710人であることと、成果連動型支払いの基準としていた2つの成果指標(運動習慣と介護予防)についてはいずれも5年間のトータルで目標値を上回ったことが明らかにされた。 プログラム参加時とプログラム修了から3週間後にそれぞれアンケート調査を実施した結果、 参加者の全体的体調・就寝前疲労感・睡眠・腰通・膝痛・慢性的肩こり・健康満足度の全て項目が有意に改善していることも確認された。
こうした成果に対し、スポーツ庁の室伏広治長官は「美馬市の取組の成果は、コンディショニングが身体機能の改善だけではなく心の健康にも良い影響があることを示す素晴らしいもの」とのコメントを寄せる。 コメントでは、運動・スポーツには体力の維持・向上、ストレス解消など心身の健康の保持増進に様々な効果が期待できることにも触れ「こうした効果を高めるためには、スポーツを支える土台としてのコンディショニングや、その方法としての多様な目的を持った運動の実施により心身に多様な変化を与えることが重要」と呼びかける。 同プログラムの中で大塚製薬は、「ボディメンテ ゼリー」を提供してコンディショニングをサポート。 「ボディメンテ」は同社の大津栄養製品研究所(滋賀県)の長年にわたる腸と乳酸菌に関する研究により、その働きを確認した植物由来の乳酸菌B240と、体調管理に役立つ成分を組み合わせた日々の体調管理をサポートするブランドで、ドリンクとゼリーをラインアップしている。