初秋の大西洋で転覆漁船発見 米ナンタケット沖で男性救助
ナンタケット、マサチューセッツ州、10月25日 (AP) ― 米東北部マサチューセッツ州のナンタケット島沖で10月19日、秋の陽が水平線に沈もうとしているまさにそのとき、2人の漁師がクジラの死骸のようなものを発見した。 しかし、目を凝らしてよく見ると、"クジラにまたがった"男性が帽子を振っているではないか。 クジラに見えたのは転覆した漁船であることが判明。男性は漁船が転覆した際に携帯電話をなくしたが、船につかまって近くを航行する船を待っていたという。 もし船が通りかからなかったら、この男性は、海水温約12~14度の海で孤独な一夜を過ごすことになり、低体温症を発症する可能性は十分あった。 漁師の一人ニック・ウィットベックさんによれば、男性を発見したとき、漁船の少ない海域に移ったばかりのところだったという。 2人の漁師は釣り具を片付け、沿岸警備隊に通報する傍ら男性の元に急行した。 転覆漁船のイカリが船体を傷つける恐れがあったので、横付けすることは難しかったが、救命具を投げて、沿岸警備隊の到着を待った。 男性の漁船は大波を受けて転覆。船体につかまって1時間余り漂流していたが、その間に3隻の漁船が通りかかるも、気づいてくれなかったという。 沿岸警備隊の訓練を受けた経験があるジョー・トーメイさんは、「漁師だったら誰でも、自分たちと同じことをしたと思う」と話した。 (日本語翻訳・編集 アフロ)