【グランプリ受賞】森崎ウィンが初監督! ミュージカル映画『せん(SEN)』について、別所哲也と語る
作品への想い
番組では5月29日にリリースされたMORISAKI WINの『U』をオンエア。森崎は新曲、そして『せん(SEN)』への想いを語った。 別所:すてきな歌ですね。 森崎:本当に「好き」というものを前面に出していこうということで、シンガーソングライターのがらりさんに書き下ろしていただきました。僕の曲はけっこう英語が多いのですが、SNSとかでみんなが使ってくれたらいいなということも願いつつ、全体を日本語で(書きました)。 ここで別所は『せん(SEN)』の制作について「いざ作るとなると大変だったのでは」と疑問を投げかけ、参考にした作品はあるかを質問した。 森崎:「これをモチーフに」とか参考にしたものは、正直あまりなかったんです。描き方やストーリーの構想というのは1個ありますが、それはミュージカルでもなんでもなく……まあこれは、自分のなかに秘めさせてください(笑)。 別所:そうしましょう。確かにミュージカル映画としても1つのモチーフのメロディがずっとその作品のなかを一貫して、しかも自然に出てきます。衣装や演出でこだわったこと、難しかったところはありますか? 森崎:まず楽曲についてなんですが、今回ショートフィルムということで25分という尺の決まりがありました。そのなかで僕が思ったのは、ミュージカルはいろいろな曲が出てくるのはすごく素敵ですが、全体を通して1曲としてとらえていただきたい、ということを上田さんにお伝えして。1曲の同じ旋律のなかでなにか、ちょっとした変化が生まれていくということを目指しましょう、ということを伝えました。というところから、25分なので結局ずっと聴いているとインプットされるじゃないですか。劇場を出たあとにみんなが口ずさんでくれたらいいな、というのが1個の狙いです。あとは「ミュージカルイコール踊らなきゃ、派手にしなきゃ」ということではなく、日本、アジアっぽさというものをすごくベースに置きたかったんです。そのなかでも作れるミュージカルは絶対にあるし、たぶん「こういうことなんじゃないかな」というものの第一歩にしたかったんです。 別所:この作品がどんなメッセージを届けようとしているのか、ぜひご覧いただきたいですね。最後の中尾ミエさんの表情について、あそこで彼女がなにを思っているのか、というのも(考えてもらいたいですね)。 森崎:そこが一番難しかったです。作品の中では、本当に目の前でいろいろな戦いが起きていて。その起きていることに対して、ミエさんが演じるおばあちゃんが対峙したときに、なにか感情を出すのではなく観ている人にいろいろな余白を与えたいという。なにか俳優に演出するものなのかどうかもわからない、演出とかもわからなかったので。 別所:でもそれを伝えてミエさんがね。 森崎:やってくださったという。 別所:森崎ウィンさん監督のミュージカル短編映画、ショートフィルム『せん(SEN)』は、「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2024」の企画「WOWOW アクターズ・ショート・フィルム4」としてWOWOWオンデマンドで配信中です。森崎さん以外にも仲里依紗さん、千葉雄大さん、福士蒼汰さんそれぞれの監督作品も見ごたえ満点ですのでご覧いただきたいです。 『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナー「MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の8時35分頃から。