【エリザベス女王杯】カギはレベル高い府中牝馬S組の取捨 条件好転のライラック、ハーパーにチャンスあり
悩ましいレガレイラの取捨
秋は世代交代の季節だ。天皇賞(秋)はドウデュースが手放しかけた王座を取り戻し、頂点に返り咲いたが、ここから先、11月以降は山から吹きつける冷たい風のように世代交代の流れが強まってくる。そのひとつの要因が三冠を終えた3歳馬たちの去就だ。当然、4歳だって黙っていないが、ここに斤量面で優位な3歳が入り、一層、若い世代の勢いが増す。 【アルゼンチン共和国杯2024 推奨馬】末脚の破壊力はメンバーNo.1! 左回りは複勝率85.7%で絶好の舞台(SPAIA) 今年のエリザベス女王杯にはスタニングローズの名こそあるが、GⅠ級は極めて少なく、3歳レガレイラが注目の的となる。ホープフルSから皐月賞、ダービーといばらの道をくぐり抜けてきた。だが、ローズSでは単勝1.7倍で5着敗退。行きっぷりが悪く、ゴール寸前でようやくエンジンがかかった。休み明けだからなのか、春の激戦が尾を引いているのか。世代交代の象徴として飛びつきたくなるところだが、はたしていいのだろうか。 秋の牝馬は難しい。かつて波乱上等だったエリザベス女王杯。今年はひと昔前のそんな香りさえ漂う。以降は過去10年分のデータを使用して分析していく。なお、20~22年は阪神開催だったので、注意したい。 1番人気【2-2-2-4】勝率20.0%、複勝率60.0%も、2番人気は【0-0-1-9】複勝率10.0%と頼りない。一方で3番人気は【4-0-3-3】勝率40.0%、複勝率70.0%。堅いか荒れるか、どっちつかず。7番人気【0-2-0-8】複勝率20.0%以下も好走馬が出ており、簡単には終わらない。 注目の3歳は【2-3-3-26】勝率5.9%、複勝率23.5%と案外伸びない。馬券圏内だった8頭のうち、6頭は前走秋華賞組。残りはローズS2着から勝ったブレイディヴェーグとオークス勝利以来で3着だったラヴズオンリーユーだ。 レガレイラもローズSから秋華賞をスキップし、ここへというローテは前例もあり、悪くないが、ローズS5着がどうにも引っかかる。さして強くないメンバーとはいえ、世代限定戦で見せ場をつくれなかったことはどう影響するだろうか。