大阪ダブル選 当選の維新・松井氏、吉村氏が会見(全文7)
ダブル選勝利で、大阪市廃止の民意を得たと思っているのか
読売テレビ:読売テレビ、ヤマカワです。選挙戦、大変お疲れさまでした。当選、おめでとうございます。2点、質問させていただきます。今回のダブル選挙で都構想の再挑戦、大きな争点になりまして、これが民意を得たという結果だというご認識だと思いますけれども、これから設計図を作り直すということですが、大阪都構想を実現さそうということになれば、大阪市を廃止するということは避けられないということになります。今回の選挙結果を受けて、これは大阪市を廃止するという民意を得たというふうにお二方、ご理解されてますでしょうか。 松井:都構想の議論は続けていいよという民意を得たと思います。まさにヤマカワさんの番組でヤマカワさん自身も都構想は大阪市を廃止する法案じゃないかとはっきりおっしゃってたわけですが、そのことが争点になってる限りは都構想の議論は続けていくということは市民の皆さんが理解いただけたと思ってます。 吉村:これ、よく大阪市を廃止するという一言でおっしゃるんですけれども、その大阪市の中身ってじゃあなんなんですかっていう、実は議論が抱えてたんですよ。で、その大阪市の中身として、大阪市役所っていう行政組織という部分と、住民の皆さまから見たら受けてる住民サービスっていう部分であったり、あるいは地域のコミュニティだったり、実はそれをひっくるめたのが、実は市民の目から見たときの大阪市なんです。だから大阪市を廃止するといえば、あたかも全てが全部なくなるかのようなことを特に5月17日に言われましたけども、そこは違ってて、ここは分けて考える必要があると思ってます。行政組織の大阪市役所という意味ではこの大阪都構想では、それぞれの特別区と大阪都庁にこれは分かれるわけですから、行政組織としての大阪市役所はなくなります。だけども、その大阪市役所が、例えば提供しているその行政サービスについては、それぞれ大阪都庁と特別区役所でやるわけですから、その行政サービスはなくなってないわけです。それを住民が受けるわけですね。そういう意味ではなくならない。地域のコミュニティもなくなるわけではない。ですので、そこは一緒くたにして大阪市をなくすんじゃない、大阪市役所という役所組織が新たに再編される特別区と大阪都庁で引き継ぐということであれば、そのとおりで、そういった意味の市再編だというふうに思っています。だから、その民意を前提にして議論を続けろと、続けてもいいよという範囲だと思いますので、修正する議論を続けていきたいと思ってます。ですので、一言で大阪市がなくなるというと、それは僕はミスリードにつながるんじゃないかなというふうに思ってます。大阪市役所の話、行政組織の話だと思ってます。 読売テレビ:そうしますと、行政組織としての、いわゆる政令市としての大阪市というのは廃止していくという前提で、吉村さんはこれから市政を目指されるということですか。 吉村:より良い提案、より良い修正案を作っていって、市民の皆さんに諮りたいと思っています。ただそれは東京のように、東京市と東京が1つになって東京市がなくなって東京都と特別区になったわけですから、再編する新たなものがあるわけです。だから、スクラップのところだけをおっしゃるんですけど、ビルドのことも一緒に言わないと私は住民の皆さんにとって理解が、違った理解になるのかなというふうに思ってます。 読売テレビ:じゃあ、その住民投票の結果は、今回のダブル選挙の結果を受けて上書きされたというふうな認識でいらっしゃるんですか。ただ単に上書きされたという。 吉村:上書きというか、先ほども申し上げたとおり、その70万の反対の中には議論が足りなくて、ただ課題はあるよねという方はやっぱりいらっしゃると思うんですよね。もう何回も繰り返しての説明になりますけど。だから、そういった方からするとやはり今回、その修正する議論を続けていったほうがいいんじゃないかというふうにご意見いただいた、票を入れてくださった方もいらっしゃると思いますんで、そういった意見を真摯に受け止めて、修正して、より良いものを作っていきたいと思ってます。それは対立が目的ではありませんから、良い大阪をつくっていくためには、「府市合わせ」の問題とか、二重行政の問題をどう根本的に解決するのかというのを、対立だけじゃなくて、ちょっと真剣に考えるべき時期に来てるんじゃないのかなと。そういうふうに思ってらっしゃる有権者の皆さんが今回は多数いらっしゃったんじゃないのかなというふうに思ってます。