共産、ネット戦略に活路 かつては先進、遅れ危機感
共産党が党勢回復に向け、インターネット戦略に活路を見いだそうと懸命だ。交流サイト(SNS)対策の司令塔組織「SNS戦略室」を新設し、幹部らも個別に音声配信などに取り組む。かつては早くからネットを活用する先進政党とされたが、近年は時流に乗り遅れているとの危機感がある。視聴者数は伸び悩んでおり、課題は多い。 田村智子委員長は4日開催された党の旗開きで、夏の参院選を巡り「国民に伝わる言葉を磨き、SNSを強化すれば新たな躍進は必ずやり遂げられる」と強調した。選挙区で埼玉、東京、京都選出の現職3人の当選と、比例代表で「650万票、得票率10%以上、5議席以上」をノルマとする。 共産はネット選挙が解禁された2013年、ゆるキャラが政策を発信する特設サイト「カクサン部」を開設し躍進につなげたが、各党がネット対策を強化する中で徐々に埋没した。 小池晃書記局長は昨年10月、音声メディアの「Voicy(ボイシー)」にチャンネルを設け、5分程度の音声を連日投稿する。ただ、フォロワー数は約500人と限定的だ。