石川達也の戦力外で左リリーフ不足が深刻化? DeNA、ドラフトは即戦力左腕を狙うか
10月22日、DeNAは石川達也に戦力外通告したことを発表した。今シーズン15試合に登板して防御率「1.93」と好成績を残し、2軍の日本一を決めるファーム日本選手権にも登板していた石川の戦力外にファンは衝撃を受けている。 【動画】好調な佐野が戸郷から豪快にアーチをかけたシーン 石川がチームを去ると、DeNAのリリーフ事情は苦しくなりそうだ。右のリリーフはウェンデルケンや伊勢大夢、山崎康晃など充実している一方、CS中に1軍登録されていた左のリリーフは坂本裕哉のみ。24日に開催されるドラフト会議では、即戦力左腕を軸に据える可能性がありそうだ。 今季のDeNAは今永昇太とバウアーの穴をジャクソンやケイといった助っ人でカバーしてきたが、それでも先発陣が揃っているとは言い難い。大学球界ナンバーワン投手と呼ばれている関西大学の金丸夢斗、最速160キロ右腕の愛知工業大学の中村優斗など、評価の高い先発候補を1巡目で指名し、2巡目以降にリリーフ適性のある左腕を複数名確保、というシナリオは十分考えられるだろう。 2巡目以降で獲得できそうな左腕として、まずNTT西日本の伊原陵人が挙げられる。身長170cmと小柄ではあるが、投げ下ろすようなフォームから投じられる最速149キロの速球は威力十分。19日に行われた第72回伊勢神宮奉納社会人野球JABA伊勢・松阪大会でトヨタ自動車相手に4回3失点とやや安定感を欠いたものの、球の速さ・強さが求められるリリーフの適正は高い。 身体全体を使って腕を振る、躍動感あるフォームが特徴的な東海大静岡キャンパスの宮原駿介も面白い存在。最速152キロの速球と切れ味鋭いスライダーを巧みに操り、静岡学生野球秋季リーグ戦では8試合59イニングを投げて78奪三振を奪った。奪三振率11.9と高い数字をマークしており、三振が求められるシチュエーションの多いリリーフに向いている。 また、法政大の吉鶴翔瑛も候補のひとり。バランスの良いフォームから放たれる最速151キロの速球は空振りを奪える。昨年秋のリーグ戦では防御率1.87をマークしてドラフト上位候補に名乗りを上げたが、今年春は防御率3.16とやや調子を落とした。秋のリーグ戦では5試合に登板して防御率6.08とアピールできなかったことで、下位での指名になりそうではあるが、注目している球団は少なくない。 DeNAがどの順位で左腕を指名するのかは注目ポイントだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]