いよいよ見ごろ「京都の美しい紅葉スポット」絶景ライトアップも!歴史ある社寺のおすすめ3選
秋が深まり、京都の社寺で紅葉の美しい景色が見られる時期になりました。今年の紅葉の見ごろは例年に比べると少し遅めのようで、12月ごろまで楽しむことができそうです。 じっくりと座敷から眺める紅葉、ライトアップされた幻想的な紅葉など、その場所の歴史にも想いを馳せながら、秋景色をご堪能ください。
詩仙堂丈山寺
安土桃山時代から江戸時代にかけて活躍した武将で、漢詩に長けた文人としても知られる石川丈山。京都市の東部に位置し、都心から離れた静かな場所に佇む「詩仙堂(しせんどう)」は、1641年に、丈山が建てた別荘で、現在は曹洞宗の寺院となっています。 もともとは、起伏に富んだ土地に建っているため、「凹凸窠(おうとつか)」という呼び名で親しまれていました。江戸時代の絵師、狩野探幽が描いた中国の漢晋唐宋時代の詩人三十六人の肖像画と、石川丈山が隷書体で記した漢詩が壁の四方に描かれた「詩仙の間」があることから、「詩仙堂」と呼ばれるようになりました。
庭園は、書院からは一段低い場所に位置していて、書院に座ると、ちょうど目線の高さに景色を見ることができるのも特徴。また、庭園に出れば、今度は頭上の紅葉を見上げながら楽しむことに。違う目線で紅葉を愛でることができるのは、でこぼこと起伏のある土地の上に建つ、詩仙堂ならではの特別な景色といえるでしょう。 紅葉を描いた絵も残している丈山。このような自然が織り成す秋の景色に、心打たれたのかもしれません。書院に座り、文化を愛した丈山の思いに触れてみてはいかがでしょうか。 【詩仙堂丈山寺】 京都市左京区一乗寺門口町27 開門時間:9時~17時(受付終了16時45分) 拝観料:大人700円 高校生500円 小中学生300円
旧嵯峨御所 大本山 大覚寺
真言宗大覚寺派の本山である大覚寺。嵯峨天皇の離宮として、今から1200年以上前に造営され、明治時代初頭まで、天皇もしくは皇室の方が門跡(住職)を勤めた格式高い門跡寺院です。 重要文化財の宸殿は、江戸時代、後水尾天皇に入内した東福門院和子が使っていたとされる女御御所を下賜されたものです。内部を狩野山楽が描いた「牡丹図」と「紅梅図」が飾り、宸殿の前庭には紅葉が彩りを添えています。