【PTA免除の儀式】固まる母親を見かね「もうやめませんか?」声をあげた父親に何が起きたか
新学期を迎えるこの時期、毎年保護者、特に母親たちの心をざわつかせてきたのが「PTAクラス役員決め」(委員決め)というイベントです。 PTAは昔から強制加入が多く、保護者に対してよく「1クラス(または学年)から必ず○人の委員を選出する」といったノルマ・義務を課してきました。でも今は、母親も父親も関係なく忙しく、年間を通して活動する委員を引き受けられる人はそうそういません。 最近は徐々に見直しが進み、入会意思を確認するPTAや、「必ず○人」をやめて希望者のみで活動するPTA――ボランティア制、手上げ制、エントリー制、都度募集など――も増えているものの、やはりまだ「必ず○人」方式は多く見られます。 ノルマの人数を満たす希望者がいないときは、希望しない人に役があてがわれるわけですが、このとき保護者はよく「できない理由」を言わされます。事情がある人を「免除」する目的とされ、「免除の儀式(裁判)」などと呼ばれますが、実際のところよほどの事情がない限り「免除」は認められません。 それにそもそもPTAは義務ではないので、「免除」という発想自体がおかしいのです。変えるべきは「PTA=義務」という認識であり、本当は「できない理由」を他人に告げる必要もないでしょう。 いろんな事情を抱えた人がいます。「他人に言いたくない」という人もたくさんいます。取材していると「病気のことを話すのが本当につらかった」「精神疾患のことを泣きながら話した」という人にも時々出会います。だから筆者は「できない理由」を言うのをやめよう、と言ってきたのですが。 コロナ禍でPTA活動がストップした時期は、こういった「クラス役員決め」や「免除の儀式」の話をほとんど聞かなかったのですが、昨年度(2023年度)から復活させたPTAも多いようです。悲しく思っていたところ、ある保護者から「『免除の儀式』を取りやめてもらった」という報告が。おお、どうやったのでしょう? 教えてもらいました。 【画像】保護者と学校はこれから何をしたらいい? その1つの答え