米国株に慎重になるヘッジファンド、強気のストラテジストと対照的
さらに株高の裾野は広がっていない。値上がり分の大半はハイテク大手によるもので、景気動向に敏感な景気循環株には下向きの圧力がかかったままだ。このかい離は時価総額加重方式で算出する通常のS&P500種指数と、均等加重方式で算出する指数のパフォーマンスの差となって明確に表れている。時価総額加重方式の指数は買われ過ぎの領域に接近しているのに対し、均等加重方式の指数は年初来の上昇率が3.4%どまりだ。これは時価総額加重型のリターンを大きく下回り、ブルームバーグが算出するマグニフィセント 7 トータルリターン指数の上昇率35%にも遠く及ばない。
オンランプ・ビットコインのグローバルマクロ戦略責任者マーク・コナーズ氏は「株高の裾野が狭いと市場の脆弱(ぜいじゃく)性が高まる」と指摘。「ヘッジファンドがレバレッジを低下させ、マクロ商品から個別銘柄へとシフトしたのはそのためだ」と述べた。
原題:Hedge Funds Turn Cautious as Wall Street Strategists Get Bullish(抜粋)
--取材協力:Matthew Griffin.
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Natalia Kniazhevich