インテル、完売続出の高コスパGPU Arc B580を「毎週補充できるようパートナーと協力」すると述べる
先週発売されたIntelの新世代GPU製品「Arc B580」は、米国では約250ドルという低価格ながら高いパフォーマンスを発揮するという前評判により、小売店での売り切れが続出しています。 日本国内でもほとんどが品切れになっているこの製品について、インテルの広報担当者は供給が追いついていないことを認めつつ「Intel Arc B580 Limited Editionの在庫は毎週補充される予定であり、市場での選択肢が安定的に確保されるよう、パートナーと協力している」と述べています。 Arc B580は、Xe2アーキテクチャーを採用する「Battlemage」こと、「Intel Arc Bシリーズ」の第1弾製品。事前にテストを実施したメディアの多くは、このGPUがNVIDIAのRTX 4060やAMDのRadeon RX 7600に比べても良好なパフォーマンスを示すと述べています。さらに米国では価格もRTX 4060が約300ドルなのに対して、Arc B580は約250ドルとさらに求めやすい価格設定なこともあり、発売と同時に売り切れる店舗が続出しているとのことです。 各メディアのレビューを冷静に見渡してみれば、Arc B580はあらゆる条件でライバルのGPUよりすぐれているわけではない模様です。とはいえ、多くのゲーミングPCユーザーが使用している1440pや1080p解像度におけるパフォーマンスでは、VRAMが12GBと大容量なことと、ドライバーの安定性向上もあって、Arc B580が優れているようだと言うのが大方の評価となっています。 ちなみに、Arc B580は高いコスパに加えてAI関連の性能も魅力ではあるものの、ベンチマーク種目によっては、コア構成やバス幅の違いからか前世代のArc A750が勝っているものもあります。 また日本では、記事執筆時点でArc B580は5万円台で販売されているため、RTX 4060の方が安価な傾向になっています。このあたりはインテルの「毎週補充」してくれるという話を信じて、需給バランスが落ち着いた頃に再度確認してみたいところです。ちなみに、NVIDIAはRTX 50シリーズ、AMDはRDNA 4世代のGPU製品が、いずれも年明け早々のCES 2025で発表されることが期待されています。
TechnoEdge Munenori Taniguchi