「ドラム式」「縦型」洗濯機で洗浄力が高いのは? 洗い方・得意な汚れも違う? 【専門家が回答】
「ドラム式」と「縦型」の2種類がある洗濯機。購入時にどちらにするか迷ったことがある人も多いのではないでしょうか。それぞれの種類の洗い方や汚れの落ち方はどのように違うのでしょうか。 【表で見る】洗濯機は何年で買い替え? 家電の「寿命」一覧 今回は、家電エバンジェリストで「All About」デジタル・家電ガイドの安蔵靖志が、解説します。 (今回の質問) ドラム式と縦型、洗濯機で洗浄能力が高いのはどちらですか?洗い方もそれぞれ異なるんでしょうか? (回答) 皮脂汚れに強いのはドラム式、泥汚れなど固形汚れに強いのは縦型です。洗浄力に大きな違いはないといえます。 どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
◆洗濯方法が大きく異なり、落としやすい汚れが異なります
「ドラム式」は、洗濯槽を垂直方向に回転させることで衣類を上から下に落とす「たたき洗い」と、ドラムを揺すりながら衣類をもむように洗う「もみ洗い」の2種類の洗い方で衣類の汚れを落とします。衣類や洗剤液を上から下に落とすため、縦型に比べて少量の水で洗うのが特徴です。水量が少ないことから洗剤の濃度を濃くできるので、皮脂汚れをしっかり分解して落とすことができます。その一方で、少量の水で洗うため、洗濯で落ちた汚れがほかの洗濯物に移る「汚れ移り」が生じやすい点はデメリットといえるでしょう。 「縦型」は洗濯槽の底にある「パルセーター」と呼ばれる羽根のような部品を回転させることで、槽内の衣類をこすり合わせるように「もみ洗い」することで衣類の汚れを落とします。この方法は衣類をこすり合わせるため、泥汚れなどの固形汚れが落ちやすいものの、衣類が傷みやすいというデメリットも。また、ドラム式よりも多くの水を使うため、水道代がかさむ点も注意が必要でしょう。 このように、それぞれメリットとデメリットがあります。泥汚れなどが付きやすい育ち盛りの子どもがいる家庭では縦型、ワイシャツやブラウス、下着など、普段の生活で付く皮脂汚れが多くて衣類の傷みを避けたい家庭ではドラム式を選ぶといいのではないでしょうか。