【ブギウギ】「歌で救えない人もいる」…愛子の誘拐未遂を通して描かれた、苦しむ人たちのリアル スズ子の“おせっかい”で生まれる「新たな絆」
困難な境遇にいる人の気持ちを掬い取る
「これはやはり、脚本の足立紳さんの思いと、そういう立場の方々の気持ちを掬い取る視線ですね。小田島親子とスズ子たちの関係はこれで終わりではなく、今後も描かれていきます。普通に考えれば、自分を脅迫してきた人を受け入れるって、なかなか難しいと思うのですが、スズ子の“おせっかい”によって、小田島親子とも新たな関係ができていきます。この後スズ子が取る行動と選択、そして小田島親子がどうなっていくのかを、ぜひ楽しみにご覧になっていただきたいです」
“はまり役”の水澤と「芯の強さ」が光る井上が好演した小田島親子
また福岡さんは、小田島を演じた水澤紳吾と、小田島の息子で、愛子が初めて心を開いた友達、一を演じた井上一輝の起用理由と魅力についてもふり返った。 「小田島役の水澤さんは、足立さんが『すごくぴったりだと思います』と推薦されていました。僕も改めて水澤さんが出演された映画などを拝見して、こんなに『はまり役』はないんじゃないかと思い、オファーさせていただきました。水澤さんは役柄をしっかりと読み込んで『痩せた感じが大事』だと思われたとのことで、体重を落として撮影に臨んでくださいました。あのなんとも言えないオーラと、根っからの悪人じゃない『憎めなさ』が素晴らしいですよね。見事に小田島役にはまっていたと思います。 息子の一を演じた井上一輝くんは、オーディションで決めさせていただいたのですが、お芝居がとにかく自然。井上くんが本来持っている明るさと芯の強さがお芝居にもしっかり出ていて、貧しい中でもちゃんと堂々として、それがとてもいいなと思いました。愛子との掛け合いも素晴らしくて、玄関でお別れするシーンには、僕もぐっときてしまいました」 血のつながりがあってもなくても、スズ子がいろんな人と“家族”になっていく。『ブギウギ』がくり返し描いてきたこのテーマを体現する最終盤でのキーパーソンとなりそうな、小田島親子の今後に注目したい。 ◇ ◇ 『ブギウギ』 【出演】趣里 水上恒司/草彅剛 蒼井優 菊地凛子 生瀬勝久 小雪 水川あさみ 柳葉敏郎 ほか 【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里 【脚本】足立紳 櫻井剛 【音楽】服部隆之 【語り】高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー) 【放送時間】 ▽NHK総合 毎週月曜~土曜 前8:00~8:15/(再)後0:45~1:00(※土曜は一週間を振り返り) 毎週日曜(再)前11:00~11:15 翌・月曜(再)前4:45~5:00(※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送) ▽NHK BS・NHK BSプレミアム4K 毎週月曜~金曜 前7:30~7:45 毎週土曜(再)前9:25~10:40(※月曜~金曜分を一挙放送) (まいどなニュース特約・佐野 華英)
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