保険の基本をおさらいしよう! がん保険の内容について
手術給付金/手術保険金
がん保険の手術給付(手術保険)金ですから、対象になるのは「がん」の治療のための手術に限定されます。その給付(保険)金額は、「入院1日当たりの給付(保険)金額」に倍率を掛けて計算します。商品によっては手術の内容に応じて倍率が3段階(10倍・20倍・40倍)になっていたり、一律に10倍や20倍になっていたりすることがあります。 例えば、「入院1日当たりの給付(保険)金額」が5000円で倍率が10倍の場合、受け取ることができる手術給付(手術保険)金の額は5万円ということになります。 手術給付(手術保険)金は原則、何回も受け取ることができる商品が多いですが、手術の内容によって受け取ることができる回数に限度を設けていることもあります。
通院給付金/通院保険金
「がん」の治療のために所定の日数入院し、退院後の通院に対して受け取ることができる給付(保険)金です。商品によっては入院前の通院に対し、受け取ることができる給付(保険)金もあります。受け取ることができる金額が「通院1日当たりの給付(保険)金額」×通院日数です。ただし、通院給付(通院保険)金の対象となる通院の日数に限度が設けられています。 例えば、「がん」の治療のために20日間の入院、退院後10日間の通院だったとします。「入院1日当たりの給付(保険)金額」が5000円で、「通院1日当たりの給付(保険)金額」が3000円の場合、5000円×20日間+3000円×10日間で、受け取ることができる給付(保険)金の額は13万円ということになります。
まとめに代えて
冒頭に述べたように、がん保険は「がん」の闘病生活による経済的な負担を軽減するために加入する保険です。しかし、新たにがん保険を契約すれば新たな保険料が発生し、その分家計の支出が増えることになります。 がん保険の給付(保険)金を受け取ることができるのは、「がん」になったときだけです。貯金なら事情を問わず、いつでも払い戻しを受けることができます。 しかし、保険は四角、貯蓄は三角(保険はリスクに備えて保険料を支払っていれば損失をカバーするお金がすぐに確保できるが、貯蓄は少しずつしか増えない)という例えもあります。病気は好んでなるわけではありませんし、いつなるかも分かりません。闘病生活による経済的な負担を保険で賄うのか、貯金でカバーするのか、しっかり検討するとよいでしょう。 出典 厚生労働省 令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況 国立研究開発法人国立がん研究センター がん情報サービス 最新がん統計 1. 最新がん統計のまとめ 執筆者:大泉稔 株式会社fpANSWER代表取締役
ファイナンシャルフィールド編集部