保険の基本をおさらいしよう! がん保険の内容について
日本人の死因は、「悪性新生物(腫瘍)」つまり「がん」が最も多くなっています(出典:厚生労働省「令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況/表7 性別にみた死因順位別死亡数・死亡率(人口10万対)」)。 しかし、次のような統計もあります。男性・女性ともに一生のうちに「がん」になる人の確率は2人に1人であり、「がん」で死亡する確率は男性が4人に1人、女性が6人に1人だということです。このデータから、「がん」になる人は多いのですが、すべての方が「がん」で亡くなるわけではないということが分かります(出典:国立研究開発法人国立がん研究センターがん情報サービス「最新がん統計」)。 「がん」の闘病生活において、経済的な負担を軽くする目的の一つにがん保険があります。そこで本記事では、がん保険の一般的な内容について見ていくことにします。
がん診断給付金/がん診断保険金
「がん」と診断確定したときに、受け取ることができる一時金です。ちなみに一時金とは「ある程度、まとまった金額」のことですが、具体的には契約時に設定した金額のことで、例えば、「50万円」や「100万円」などです。 なお、一時金は1回だけではなく、「がん」と診断されると何度でも受け取ることができる商品も増えています。ただし、2回目以後は、前回から一定の期間(例えば2年間など)を経ていることなどの条件を設けている場合もあります。
入院給付金/入院保険金
がん保険の入院給付(入院保険)金は、「がん」の治療のために入院した場合に受け取ることができます。受け取ることができる金額は、契約時に設定した「入院1日当たりの給付金(保険金)額」に実際入院した日数を掛けた金額です。 例えば、「入院1日当たりの給付金(保険金)額」が5000円で、「がん」の治療のために入院した日数が10日間でしたら、5000円×10日間で、5万円の入院給付(入院保険)金を受け取ることができる、ということです。 なお、「がん」で入院したときに、がん保険とは別に、もし民間の医療保険の契約があれば、民間の医療保険からも入院給付(入院保険)金を受け取ることができます。民間の医療保険の場合、入院給付(入院保険)金の受取額の計算対象となる入院日数に限度を設けているのが一般的です。しかし、がん保険の入院給付(入院保険)金には、受取額の計算の対象となる入院日数に限度はありません。