斎藤知事と石丸伸二氏の「人を動かす話し方」、決定的な“共通点” 何が気持ちをかき立て、熱狂を生んだのか
■人は「正しい人」より「自信のある人」を評価しがち というのも、人の脳は、「正しい人」ではなく、「自信のある人」の意見をより高く評価するようにプログラムされてしまっているからなのです。 Journal of Neuroscience誌に発表された英サセックス大学の研究によると、人が何かを信じるには、 ①「個人的な経験」 ②「多くの人が信じていること」 ③「自信のある人が信じていること」 という3つの要素が重要とされています。
なかでも、最も影響力があるのが「③自信のある人が信じていること」。 人の脳は「自信のある人の意見」に強く反応するようにできているのだそうです。 「特に今日の政治情勢においては、事実が明確でない場合、一見自信のありそうな人に、私たち自身の信念が影響されがちだということに注意する必要がある」と、この論文を主幹した研究者は述べています。 まさにドナルド・トランプが大統領に再選された理由のひとつには、「私だけがあらゆる問題を解決できるのだ」という傲慢なまでの彼の絶対的自信が支持を集めたという側面はあるでしょう。
また、「confidence(自信)はcompetence(有能)と間違えられやすい」とされており、「ただ、自信があるだけで、できる人に見えてしまう」という研究も多数あります。 このゆるぎない「自信」のほかに、2人に共通するのが、汗も体臭も感じさせない「清潔感」です。 斎藤知事を応援していた件のPR会社の女性社長も、YouTubeチャンネルで、石丸氏のシュッとしたスマートな風貌を大絶賛し、彼への憧れを切々と吐露していましたが、薄汚れた悪事などとは無縁に見える爽やかな雰囲気は2人に共通しています。
「人の印象の55%は見た目で決まる」という説がありますが、フケひとつ、ホコリひとつついていなさそうな、潔癖なまでにこぎれいな印象もプラスに働いたことは間違いありません。 ■どこか「低体温」な話し方が逆にクールと感じる人も さらに、2人に特徴的なのは、演説などでは、冷静沈着で、あまりがなり立てる感じではないことです。 話も決して面白いとは言えず、抑揚もあまりなく、表情もあまり変わらない。でも、どこか「低体温」な話し方が逆にクール、と感じる人もいるのかもしれません。