熊本工が2年連続優勝 最速146キロ右腕が4回1安打でライバル抑える【高校野球・熊本・NHK旗】
◆熊本・NHK旗高校野球大会決勝 熊本工14―4九州学院(26日、リブワーク藤崎台) ■【春季九州大会組み合わせと結果】 熊本工が大差で九州学院を破り2年連続16度目の優勝を決めた。1点を追う2回に3番上田遥斗(3年)の2点三塁打など、打者15人で7安打10得点の猛攻で大量リードを奪った。 投げてはエース廣永大道(3年)が6回から2番手で登板。9回の先頭打者に右前打を打たれるまで無安打に抑え、4回を1安打無失点。8回には失策で出した走者をけん制でアウトに取るなど、きっちり打者12人で終わらせた。春の熊本大会で最速146キロをマークした県内最速右腕も、この日はスライダーなど変化球中心で打たせて取る投球を見せた。「軽い力感で打者をうちとることを考えて投げました。しっかり打たせて取れた」とうなずく。前日の準決勝では最終回に3連打を浴びるなどピリッとしない内容だった。カバーリングを忘れるミスもあり、田島圭介監督から「夏に勝ち上がるためには細かいところも大事なので意識して投げるように」と言われて気持ちを入れ直した。 昨夏も主戦として投げ143キロをマーク。昨秋の熊本大会も優勝候補に名前が挙がっていたが、3回戦で熊本商に敗退。春は初戦で開新に敗れた。どちらもエースとして廣永が投げていたが「公式戦の雰囲気に飲み込まれて自分の力が出せなかった」と振り返る。夏の大会の前哨戦となる今大会は3試合で救援登板し優勝。「気持ちを入れて自信を持って投げることができた」と最後の夏を前に精神的にも成長した。 ライバルの九州学院を大差で破り、チームも夏へ大きな弾みになった。「夏は連投になると思うけど、ピンチで思い通りの投球ができるようにこれから練習してきたい」。エースは最後の夏に向けてさらにレベルアップを目指す。(前田泰子)
西日本新聞社