幻のトヨタワークスエンジン151E【1】左ハンドルの輸出車には存在しない、オーバーフェンダー付きのレビン仕様
幻のトヨタワークスエンジン151E【1】トヨタ カローラ クーペ 240ps/10500rpmを発生するレーシングエンジンを、車重786kg車体に積む。 【画像17枚】ドア内張は軽量化のためにドライカーボンのパネルを装着。前後バンパーもカーボンだ。前後フード類もFRP化されており、とことん軽量なボディにこだわって製作されたことがうかがえる そんなクルマがどんな走りをするのか、どれだけ速いのか。 想像を形にできることの証が、このTE27Lだ。 「クラブTE27」のメンバーであるこのクルマのオーナーは、そもそもその世界では有名人だった。TE27レビンにF3用の3S-G型を搭載して公認車検を取る、というような過激なクルマ作りをしており、一風変わったTE27を作ることで知られていたのだ。 そんなTE27スペシャリストのオーナーが、ある日ボロボロの左ハンドル仕様のTE27Lを手に入れたことから、このプロジェクトはスタートする。外装は輸出仕様には存在しない、オーバーフェンダー付きのレビン仕様としたが、そこに載せるエンジンはレビンの2T-G型ではなく、幻のトヨタ・ワークスエンジン、151E型と決めていた。 151E型は、2バルブの2T-G型をベースに、4バルブへと改修された専用の狭角ヘッドを持つレース専用ユニット。主にワークスチームに提供され、国内ではフォーミュラ・パシフィック、海外ではラリー車等のハコ車にも搭載された。しかしその生産数は不明で、現存している実働可能な物は2基ほどと言われており、151型はまさに幻のエンジンだった。 初出:ノスタルジックスピード 2013年7月 Vol.001
Nosweb 編集部
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