クラウドEC構築「メルカート」、AI活用を本格スタート AIレコメンド機能を提供
エートゥジェイは10月31日、クラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」において、本格的なAIの活用をスタートし、AIレコメンド機能の提供を開始した。これにより「メルカート」を利用する事業者は、運用の自動化と最適化がさらに進み、ユーザー体験の一層の向上が期待できる。運営負荷を減らし、成果に集中できるECプラットフォームを目指す。 【<画像3点>AIを活用した新機能の詳細】 エートゥジェイの提供する「メルカート」は、高いECサイト構築実績を持つ「ecbeing」から誕生した、クラウドECサイト構築プラットフォーム。多彩な機能性や操作性に優れたUI、万全のセキュリティ、システムの自動更新、集客からCRMまでサポートする専門チームなどを通じてECサイトに関するさまざまな課題解決を支援する。 このほど、本格的なAIの活用をスタートし、AIレコメンド機能の提供を開始した。今回の機能提供では、12種類のレコメンドタイプを用意し、表示するページや顧客の行動パターンに応じたレコメンドロジックや表示方法のカスタマイズに対応している。その内5タイプでAIを活用しており、事業者は商品や会員の属性、商品の閲覧や購入などのユーザーの行動履歴データをAIに自動機械学習させることにより、顧客1人ひとりに合わせた適切なレコメンドが可能となる。 レコメンドの効果は詳細に分析でき、売上やコンバージョン率、クリック率などレコメンド機能のパフォーマンスを継続的にモニタリングできる。特定の期間やタグを絞り込みレポートを生成することもできるなため、マーケティング施策ごとの効果を詳細に分析することも可能だ。 メルカートでは、今後もAIを活用し、事業者の運用効率を向上させる新機能の追加を予定しており、直近では、登録商品情報から生成AIがおすすめコメントを自動作成する「商品コメント自動生成」、登録商品情報から生成AIがSEOに効果的な情報を自動生成する「SEO最適化自動設定」、登録商品情報から、生成AIが同義語や不足語などサイト内のキーワード検索に必要な情報を自動生成する「検索キーワードアシスト」、 会員検索の際にフリーワードや文章で入力された内容を生成AIが解析し、会員の絞り込みをサポートする「AI検索アシスト機能」、問い合わせに対する返信内容を自動的にチェックし、誤字脱字や文法ミスを修正する「AI文章校正」が管理画面へ導入される予定としている。 近年、EC市場は急速に成長を遂げており、特にコロナ禍を経て、多くの消費者がオンラインショッピングの利便性を実感し、EC利用が生活に浸透した。一方、EC事業者の参入増加に伴い競争が激化し、業績低迷により事業撤退を余儀なくされる企業も少なくない。 こうした競争環境において、EC事業者は消費者の専門的なニーズや多様化する嗜好を理解した差別化戦略がこれまで以上に重要視されており、EC運営における多様化する専門的なスキルセットとEC人材・デジタル人材不足が深刻な課題となっている。 こうした市場環境の中、昨今のAI技術の発展によりAIがEC業界に与える影響は日々拡大しており、パーソナライズの強化、需要予測、カスタマーサポートの効率化、トレンド分析による商品開発など、自動化による業務効率化を図り、少ない人材でも高いパフォーマンスを発揮する環境整備が大きな価値をもたらす。 「メルカート」は、ビジネス市場での活用が加速するAI等のテクノロジーをセキュアな環境で活用でき、運用負荷の削減を目指すことで、これらの課題解決を図るとし、その先駆けとして、商品表示を自動最適化するAIレコメンド機能の提供を開始した。これによりEC事業者は、手間なく顧客ニーズに対応した商品を自動で消費者に届けることができる。 エートゥジェイは、「メルカート」において、これからもAI等のテクノロジーを巧みに活用し、EC運営の自動化による業務効率化を図り、少人数でも高いパフォーマンスを実現するECプラットフォームを目指す考えを示した。
日本ネット経済新聞