シューズを手に笑顔を見せる（左から）赤崎暁、田中希実、田中佑美＝東京・国立競技場

陸上の男子マラソンでパリ五輪６位入賞の赤崎暁（26）＝九電工＝が18日、東京・国立競技場で東京レガシーハーフマラソン特別トークイベント「Team NB Athletes Special Talk Session」に参加した。同じ契約選手で女子中距離の田中希実（25）＝ニューバランス、女子100メートル障害田中佑美（25）＝富士通＝とともに、愛用するシューズの紹介やお気に入りの写真を紹介した。 今夏のパリ五輪は、五輪初出場ながら前半から積極的なレースを展開し、途中トップに立つ見せ場もあった。6位入賞と大健闘の結果も得た。レースを振り返り「25キロ付近で先頭に立たせていただいたときには、見ている皆様をちょっと楽しませることはできたのかなと思う。今までで一番楽しいレースだった」と笑顔で振り返った。 アップダウンが激しいコースで、粘りの走りを見せた赤崎は、レースで先頭に立ったときの心境について「鏡張りのお店があって、うしろにいろんな人がついていて、『俺、まじで先頭だ』って思っちゃって。足はきつかったけど、脳ではまじで楽しいなって思いながら走っていた」と振り返った。レース前やゴール前は「これが終わればやっと旅行に行ける、遊べる」と楽しみを見据えて走っていたことも明かした。 レース後にはつかの間のパリ観光の時間もあったそうで、「あえて行き当たりばったりで気になったところに入ろうって感じで。もう文句は言われないかなと思いながら観光しました」。その時の写真を渾身の1枚として紹介。写真の中の赤崎は、エッフェル塔近くのカフェでレースの時とは違うリラックスした表情を見せていた。 イベント後の質疑応答では、緊張したときのリラックス方法について聞かれ、「あまり緊張しないタイプ」と前置きした上で、「唯一やっているのは、スタート前に息をすべて吐いて、深く深呼吸する。初めて言います」と独自の方法を伝授した。 今後については「自分の夢はマラソンで日本代表になることだった。それは叶ったので、次の目標はマラソンで日本記録を出すようないい走りができたら」と力強く語った。