Googleに対抗するAIスタートアップ、ジェフ・ベゾス氏などから7360万ドルを調達。AI回答エンジンの開発加速か
Perplexityの優位性
また質問を継続し、深掘りすることもPerplexityの得意分野。先の質問に「大阪からハワイ、東京からハワイ、どちらが便利?」と続けると、これまでの内容に沿ったより詳細な回答が提示されるほか、「足腰の悪い高齢者がハワイを楽しむ方法は?」などといった大雑把な質問を投げかけても、数秒できめ細やかな複数の回答が表示される。 ただ、これだけでは同様にAIベースのChatGPTやBing Chatとさほど変わりがないのでは、と思われるだろう。ただPerplexityは、パフォーマンスレベル、なかでも正確性で優位だとしており、ハルシネーションや回答の創作が問題となっている既存のAIとの差別化を主張している。 CEOのスリニバス氏は「引用することで正確で関連性の高い情報を提供する、これまでにない回答エンジン」だとプレスリリースで言及。世界で最も透明性の高い情報サービスを構築し、一般ユーザーの知識と生産性を高めることがミッションだとしている。 既存の検索エンジンでは、ユーザーの知りたいこと(検索結果)はおびただしい数のウェブサイトの羅列で提供され、しかもそのほとんどが広告やSEOによって操作されている順番で表示される情報だ。さらにユーザー自身がそこから情報を精査して回答を探し出さなければならず、間違った答えへと導かれることも少なくない。その問題を解決すべくPerplexityを立ち上げたとしている。 Perplexityに資金調達をし、取締役会に加わったNEAのゼネラルパートナー、ピーター・ソンシーニ氏は「ノイズから真実を探し出すことはすでに気の遠くなるような作業。そこへ登場した生成AIのとてつもない可能性には、新たな課題が多く伴っている」と述べ、これから飛躍的にAI生成のコンテンツが増加する見通しの中で、これまでになく「量よりも質」が求められると言う。その上で、1年もかからずに透明で信頼のおける、非常にシンプルなサービスを開発し、今後も成長を続けるPerplexityとのパートナーシップを称賛している。