若者の流出食い止める狙いも…富山県射水市に4年制の私大「(仮称)高志大学」新設計画 経済経営学部のみ
富山テレビ放送
射水市に新たな4年制の私立大学を設置する計画が持ち上がっています。 少子化が加速するなかで若者の流出を食い止めることが新設の狙いでもあります。 関係者が計画概要を発表しました。 4年制大学の新設を目指すのは、富山福祉短期大学を運営する射水市の学校法人、浦山学園です。 10日は、大学の設置を目指す後援会の初会合が開かれ、会合の後、浦山哲郎理事長や学長就任予定者で日本総合研究所の藻谷浩介さんなどが会見を開き、計画の概要を説明しました。 *浦山学園 浦山哲郎理事長 「大学の名称は(仮称)高志大学です」 発表によりますと、新たに射水市三ケに設置を計画する(仮称)高志大学は現在の富山福祉短期大学の敷地に校舎を建設する予定で、経済経営学部のみを開設。 学科も経済経営学科のみとし、入学定員は1学年95人を想定。経済活動にかかわる専門知識を身に着けた人材育成を目指しています。 しかし、少子化が進みなぜ新たな大学を設置を目指すのでしょうか…。 *(仮称)高志大学学長就任予定者 日本総合研究所 藻谷浩介氏 「富山は本来の実力が同程度の石川に比して若者人口が(大学進学時で)既に4000人少ない。富山の皆様はお気づきでしょうか。大学というよりも県内の企業にとってこれでいいのか考えてほしい」 会見で、学長に就任する藻谷浩介さんは、富山と石川の大学進学状況を示し、県内の4年制大学への進学者数は石川に比べ約4000人少なく、若者が流出する要因となっていることを指摘。 さらに、県西部の人口規模で考えた場合に人口が40万人以上にもかかわらず経済・経営系の学部がない圏域は全国でも稀だとして、県内に若者をとどめるためにも選択肢を増やす大学新設は必要だと述べました。 *(仮称)高志大学学長就任予定者 日本総合研究所 藻谷浩介氏 「富山県内にも選択肢があるということを示したい。王道の偏差値を上げて選択肢を増やすということではなく県内にいるけどキラキラした可能性があるのではと思っている子たちにチャンスを提供したい」 県内の大学を巡っては、定員割れが続いていた高岡法科大学が来年度以降の新たな学生の募集を停止し、閉校することが決まっていて、法科大の閉校後は、富山大学、県立大学、富山国際大学の3校のみとなる見通しです。 浦山学園は、大学設置に必要な経費14億円のうち、自己資本で11億円、寄付や企業版のふるさと納税で3億円を用意する計画で、2028年4月の開校を目指したいとしています。
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