対馬丸の船体、再調査を検討 政府、水中撮影の予算要求へ
政府は、太平洋戦争中の1944年8月22日に米潜水艦により撃沈された学童疎開船「対馬丸」の再調査を検討している。今年は沈没から80年に当たり、遺族らの要望を踏まえた。調査が実現すれば1997年以来。船体の水中撮影を目指し、今月まとめる2025年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む方針だ。 事件では、沖縄県から集団疎開する子どもら1500人近くが犠牲になった。97年の調査では、鹿児島県・悪石島沖の水深約870メートルの海底で船体が見つかった。一部を撮影できたが、引き揚げは技術的に難しく実現しなかった。 再調査の費用は数千万円から数億円と見積もられている。