人気の秘密は価格だけじゃないプライベートブランド…店舗担当者も参加、消費者の声を反映した商品開発
成城石井は、品質の高さが売りの「desica」が人気を集める。こだわりのレシピに合わせてバイヤーが調達した原材料を使い、価格は決して安くはないものの売れ行き好調だ。
ユニークな商品で支持を集めるのはディスカウント店ドン・キホーテ。「情熱価格」と銘打ち、「かける紅生姜」「動けるこたつウェア」などの商品を販売する。パッケージには商品の魅力や開発担当者の思いが長文でびっしりと書かれる。
マツキヨココカラ&カンパニーは「matsukiyo」ブランドで医薬品や日用品、メイク用品などを販売。こだわりは品質とデザイン性だ。化粧品大手と連携した商品も展開している。
調査会社インテージが全国の消費者を対象に行ったモニター調査によると、購入額に占めるPB商品の比率は13年の12.0%から23年には14.2%に増加した。物価高に加え各社のPBが消費者に浸透し、購入者が増えたことが背景とみられる。
中でもハムやソーセージなど日常使いの食品や冷凍食品、トイレットペーパーなどでより上昇幅が大きい傾向があった。同社の木地利光アナリストは「コモディティー(汎用(はんよう))化が進んだ商品を中心にPB商品の比率は今後も高まるだろう。メーカー側には自社商品をPB商品と差別化するための品質向上が求められる」と指摘する。