卓球ニッポンの絶対的エース張本智和 “天国と地獄” 波乱万丈の2024年を振り返る
背水の陣で臨んだ団体戦は、準決勝でスウェーデンと対戦。2勝2敗で迎えた最終第5試合で2ゲームを先取しながら逆転を許して、メダル確定を逃した。 フランスとの3位決定戦でも、2-2で迎えた第5ゲームで10-7とマッチポイントを握りながらまさかの5連続失点で敗れ、銅メダルも手中にできなかった。3大会連続のメダル獲得は、夢のままで終わった。 「今でもあの瞬間は死にたかった。あの瞬間本当に消えてなくなりたいくらい、あの場所から自分を消して欲しいくらい、あのコートに立っていたくなかった」。 チームをメダルへと導けなかった。まさに、どん底。それでも逆境を跳ねのけるのが、ニッポンのエース。屈辱にまみれたパリから不屈の闘志で蘇る。10月のアジア選手権。絶対王者・中国はじめ、アジアの強豪国が顔を揃える舞台で、当時世界ランク2位の選手を撃破し、日本勢50年ぶりの金メダルを獲得した。 パリオリンピックの後、何があったのか。大会3日後、テレビ東京のカメラにこう明かした。 「パリオリンピックが終わってすぐ練習再開したのが少し形として報われました。(パリオリンピックに)参加した選手の中で一番早く練習を始めた自信はありますし、パリオリンピックでの反省点を毎日繰り返し練習した自負もあります」 オリンピックでの挫折を肥やしにして、大きく成長した張本。その勢いは今年最後の国際大会でさらに加速する。世界ランク上位16人だけが出場できるWTTファイナルズ(福岡)。「いい締めくくりにしたい」と臨んだ初戦で、世界ランク5位の中国選手をいきなり撃破すると、準決勝ではアジア選手権で倒した世界ランク2位の中国選手を再び破り、準優勝に輝いた。 「中国人選手に連勝?嬉しいです!」 結果として世界ランクは3位まで上昇。1年をいい形で締めくくった張本は来年の抱負を口にした。 「(カタールで行われる)世界卓球のシングルスが一番の目標です。そこで金メダルが獲れるように頑張ります」 真の日本のエースへと成長した「シン・張本」の2025年から目が離せない。 テレ東リアライブ編集部
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