モデル→役者の道へ クールビューティーが挑むパブリックイメージの壁「素を知ってもらいたい」
SNSでは“素”は発信せず「もったいないかなって(笑)」
今作では、SUMIREにとって初となるアクションにも挑戦した。日本でもタイでもトレーニングを重ねて臨んだ撮影だったが、悔しさも残ったと明かす。 「性格的に頑固で、負けず嫌いなところがあるので、今回のアクションを通して、そういった部分が出ているなと思います(笑)。『うわ、悔しい』と思いながら練習もしてきました。映像ではかっこよく編集されていたので、うれしかったです。後悔はしないようにベストは尽くしましたが、もっと挑戦したいという気持ちになりました」 2023年には4年間在籍していた事務所を離れ、独立という決断をした。また、23年には約10年間続けてきたファッション誌『装苑』の専属モデルを卒業。モデルとしてスタートした芸能活動だったが、徐々に俳優への思いが強くなっていったと語る。 「モデルも役者も表現するお仕事だと思いますが、もっと動きや言葉で表現してみたいと思うようになっていきました。自分で言うのもあれですが、世間の方々が私に持っているイメージって“クール”だと思うんです。本当は全然そんなんではなくて、ひょうきんじゃないですが、もっと柔らかいと思います(笑)。素のSUMIREを知ってもらいたいなとも思っています。今は本当に役者が楽しくて、もっといろんな役に挑戦していきたいです」 結果的に今作では、二階堂というパブリックイメージに近い役を演じることとなったが、役としては真逆の広瀬という役のオーディションに挑戦したことからも、新たな表現に挑戦しようとする姿勢がうかがえる。一方で、自分の“見せ方”にはある種のこだわりもあるようだ。 「SNSで『本当の自分はこうですよ』と発信しちゃうのも、もったいないかなって(笑)。作品などを通して、良きタイミングで発信できればいいかなと思っています。良い部分は隠し持っておいて、必要な時に出していければと思うので、そういった作品に巡り合えるといいですね」 「まずは役者としてもう少し土台を作っていきたいです」。SUMIREとしての個性を崩さず、演技を通して、新たな自分を表現していく。
中村彰洋