キシリトール含有のガムを「ボトル」で買うとつい食べ過ぎてしまう…。一度に「大量摂取」してしまうとどうなる?
虫歯予防の目的でキシリトール含有のガムを摂取して、気が付けば「口がさみしいから」「たくさん噛んでも体に悪くないから」と、たくさん食べてしまうこともあるかもしれません。大量に摂取することで、健康的な問題や費用面が気になるでしょう。 今回は、キシリトールを大量摂取したときの体への悪影響や適切な摂取量を調べました。普段何気なく摂取しているキシリトールを理解して、今後の生活に役立ててみてください。 ▼職場のランチ代節約したい!「おにぎり」だけは栄養的にNG? 節約効果も検証
キシリトールとはどんな成分?
キシリトールとは、虫歯予防効果が実証されている天然甘味料です。大きな特徴は、口の中で酸を作らないことと、砂糖と同じ甘みを持つのにカロリーが砂糖の75%であることです。このことからも、体にもやさしいことが分かります。 厚生労働省の「e-ヘルスネット」によると、キシリトールは糖アルコールの一種に分類されるようです。シラカバやカシなどの樹木や植物から作られるキシラン・ヘミセルロースという成分で、人間の体内でも作られています。 これまで北欧諸国で多く愛用され、日本でもなじみのあるチューイングガムやタブレットなどに使用されています。日本では、厚生労働省より食品添加物として許可されているほか、世界保健機関(WHO)や国連食糧農業機関(FAO)からも効果を認められています。 日本でもなじみのあるキシリトールですが、口の健康にとてもよい効果を発揮してくれます。
キシリトールを一度に大量摂取してしまうとどうなる?
キシリトールを大量(目安:30グラム~40グラム)摂取してしまうと、下痢を誘発してしまうおそれがあります。キシリトール含有のガムは1個あたり0.5グラムのキシリトールが含まれているといわれており、30グラム~40グラム摂取するにはガムが60個~80個必要です。 国立研究開発法人 科学技術振興機構の運営する「J-STAGE」にて公開されている資料によると、症例として、57歳のがん患者が手術後10日目から1年ほど度重なる下痢を訴えたところ、キシリトール含有のあめを多量摂取したことが原因であることが判明したそうです。 1日にキシリトールを15.5グラム摂取していたことが判明し、摂取を中止すると排便量が改善したといわれています。 キシリトールを大量摂取してしまうことは、体調に異変が起きることはもちろん、摂取量が多ければ多いほど購入が必要となるためお財布にもやさしくありません。 適切な量を守り、1日に摂取する量(ガムやあめであれば個数)を決めるようにしましょう。