中日・高橋宏斗「できない数字ではない」プロ5年目の来季、目指すは尊敬する右腕の異次元な数字…「来年は圧倒的な成績を」
今季のタイトル獲得者らを表彰する「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」が26日、東京都内で開催された。最優秀防御率のタイトルを獲得した中日の高橋宏斗投手(22)は、お手本とする山本由伸投手(26)=米ドジャース=が果たしたように、来季は投手4冠を目指すと明かした。式典には最優秀中継ぎの松山晋也投手(24)、ベストナインに選出された細川成也外野手(26)も出席。最多セーブのライデル・マルティネス投手(28)は既に帰国している。 ついこの間、中京大中京高の制服姿で入団会見をしていたかと思ったら、スーツをパリッと着こなし球界のスターたちと肩を並べている。あっという間に4年が過ぎた。無邪気な笑顔は相変わらず、しかし時折びっくりするくらい大人びた表情をみせるようになった。22歳の高橋宏が壇上にいた。 「何かのタイトルを取るというのは僕の中で今シーズンの目標にしていた。こういう場に来られてうれしいです」 今季は調整が遅れ、開幕は2軍スタートとなったが、4月末に昇格すると防御率は9月上旬まで0点台をキープするなど無双した。21試合で12勝4敗、防御率は1・38で初のタイトルとなる最優秀防御率に輝いた。この「1・38」は1954年に杉下茂が残した1・39を超え、2リーグ制以降では球団最高記録。「前半がかなりよかったので、そこをある程度継続できた一年間になったと思う」と振り返った。 ひとつの目標に到達したからこそ、その先の視界が開ける。壇上には他に先発投手が2人いた。最多勝と勝率1位の巨人の菅野と最多奪三振の戸郷だ。届かなかった3部門について高橋宏は「来年は圧倒的な成績を残して全部のところで輝けるように頑張りたい」と自らに言い聞かせるように語った。 指針となるピッチャーがドジャースの山本だ。高橋宏が最もリスペクトする右腕は高卒5年目の2021年に投手4冠を達成した。18勝5敗、防御率1・39、206奪三振。そして高橋宏も来季5年目を迎える。「ずっと教えてもらっている先輩がそういう異常な数字を出している。そこを僕も目指していきたい。誰かがやっているということは、できない数字ではないということ」
中日スポーツ